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プロ10年目にして念願の初優勝!!<丸山大輔> フジサンケイクラシック

2005/09/05 12:00

今年、フジサンケイクラシック伝統の優勝杯『双頭の鳳凰・悠翔』を携えてやってきた今年のプレゼンターは山田優さん。優勝杯の授与のあとは“女神”からチャンピオンへ、毎年恒例の優勝インタビューが始まった。

山田さんがマイクを差し出す。「いまの嬉しい気持ちを、いちばんに伝えたいのは誰ですか?」。丸山が真っ赤になって、口ごもる。「いやあ・・・う~ん、そうですねえ。家族ですかね」。曖昧な表現をしていたが、その相手はすぐさま大ギャラリーに知れるところとなった。表彰式の18番グリーンに、颯爽と登場したのは妻・真矢さん。それこそ、丸山にとっての“女神様”だった。

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しかしただ、優しい言葉で夫を甘やかすだけではない。先週のアンダーアーマーKBCオーガスタ。実はその週、丸山は39度近くも熱があった。欠場を届け出ようとしていた丸山に、真矢さんは言い放った。「あなたは、皆勤賞しか取れるものはないんだから。行ってきなさい!」と、たたき出された。案の定、ふらふらになって予選落ちして帰ってきたら、今度は週末に辛らつな言葉。2人で、伊沢利光の優勝シーンをテレビで見ていたときだ。
「こうしてテレビに出られる奥さんはいいわね~。あなたは悔しくないの!?」。

いつも穏やかな性格の丸山は「怒ったところを、見たことがない」と、真矢さんも言う。インタビューも苦手だし、時にじれったいほど控え目な夫には、妻の厳しい叱咤激励も「僕がこんな性格だから、ちょうどいい。頭が良くて、僕が迷っているときもサラっと正論を言ってくれる。僕の奥さんは頼れる人なんです」。

2003年に賞金ランク8位につけたものの、翌年の2004年には6試合連続の予選落ちを経験するなど、ランク48位まで落ち込んで苦労をかけた。特につらかったのは、その年3月16日の入籍と成績を結びつけて言う人がいたことだった。「“結婚してから、悪くなったね”とかいう人もいて。冗談でも、イヤだった」。

そんなつらい日々も夫婦で乗り越え、ようやく真矢さんの望みをかなえた。大勢のカメラマンを前に、優勝杯を掲げた2人。会場に詰め掛けてくださったギャラリーのみなさんだけでなく、ブラウン管の向こう側にも胸を張って最愛の妻を紹介することができたのだ。
この日最終日は、真矢さん(右から3番目)のほかに、父・幸雄さん、母・敏子さんも応援に駆けつけた。「早く勝てだの、周りからやいのやいの言われて本人もつらかったと思います。優勝は、実力も大事だけどめぐり合わせもある。焦らないように、とは話していましたが、それでももし今回勝てなかったら、息子は今後ゴルフができなくなるのでは・・・と内心案じていました。本当によく頑張ったと思います」(幸雄さん)

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