2019年 ダイヤモンドカップ

ドローからフェードに 香妻陣一朗の決断

2019/05/10 18:33
香妻陣一朗は球筋を変えてシーズンイン。ツアー初優勝を狙う

ツアー未勝利の香妻陣一朗が、1イーグル4バーディ、2ボギーでこの日のベストスコアタイ「67」をマークした。65位タイから通算1アンダーの6位タイに急浮上。昨年シード落ちを経験し、このオフはショットの弾道をスイッチして再起を図っていた。

ハイライトは前半イン。14番(パー5)で残り220ydから4Iで2オンに成功し、4mのスライスラインを沈めてイーグルとした。続く15番では5Iで220ydの2打目が花道を転がり、ピンそば50㎝につけてバーディ。前日バーディがひとつも出なかった難関ホールは、「きのうはアゲンストが強くて(2打目の番手が)3Wでしたけど、きょうは5Iで打てた」と風に変化があり、後半に向けて勢いづくきっかけとなった。

昨年は2シーズン守ったシード権を失った。直後の最終予選会で8位に入ってすぐに前半戦の出場権を手にした一方で、気持ちは今年に向けて先行していた。子どもの頃からの持ち球であるドローボールをフェードにスイッチ。「アイアンで右サイドにピンがあるとき、ドローでミスをして(さらに)グリーンの右に外すことが多かった。右ピンをフェードで攻めたい」というのが動機だった。

左サイドのピンに対しては、これまで通りドローで狙うのが基本の考え方。両方の球筋を操って攻めるスタイルを求めている。主催者推薦を受けて出場した今大会のコースは、右ドッグレッグのホールが多く、ティショットのフェードボールは攻略にうってつけともいえる。

姉の女子プロ、香妻琴乃の活躍に負けじと「今年は優勝したい。目標はずっとそこ」と言い切る。週末に入る前のトップとの差は3ストロークだ。(千葉県印西市/桂川洋一)

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