直ドラショットに木を避け曲げる 石川遼は「問題解決力」発揮
◇国内メジャー◇日本プロ選手権 初日(10日)◇房総カントリークラブ 房総ゴルフ場(千葉県)◇7324yd(パー72)
石川遼は6バーディ、2ボギーの「68」で回り、4アンダー4位タイ発進した。毎年開催コースは変わるが、過去6度の出場で予選落ち5回。苦手意識のある大会だが、テーマに掲げた「問題が起きたときにどう解決するか」を実践し、グリーンをとらえるルートを探った。
右ラフに入った後半2番の2打目。目の前の木が邪魔になり「グリーンの左端からフェードをかけなきゃいけない」。8Iで放つと、グリーン左奥に切られたピン下10m。ジャストタッチで決めて3連続バーディとし、左手に持ったパターを上げた。
「最初からラフを嫌ってティショットを打つということではなく、(ラフに)行ってしまったらどう解決するかの能力に賭けるしかない」
3番(パー5)ではフェアウェイ中央からの2打目で1Wを握り、低目に出て鋭く浮かび上がる打球。わずかに距離が届かずガードバンカーに入れパーとしたが、「ショットもパットも先週から昨日にかけて良い練習ができて、良い方向に向かっている感触がある」とうなずいた。
終盤7番のティショットは、足場の悪い右ラフ。複数の高い木々がグリーン方向を遮った。「どうパーを拾うかと考えていた」と佐藤賢和キャディ。石川はアプローチウェッジで木の上を越し、グリーンに乗せてバーディチャンスにつけた。わずかにパットはそれ、観客のため息が漏れたが、イマジネーションと技術の高さを見せた。
この日のフェアウェイキープ率は42.86%で全体104位と低調だったが、石川は「(2連続ボギーの)16、17番でプッシュアウトして、次の18番で直せた。原因も分かってきた感じはある」。
今大会自己最高位発進になり「自分のスタイルにコースが合うか、合わないかではなく、自分のスタイルの中でどう攻めていくか。ミスをしたときにどう対処するか。それができれば、どのコースに行っても相性は関係なく対応できていく」と強調した。(千葉県睦沢町/林洋平)