膝まで水に浸かってのパーセーブ 石川遼は優勝戦線に急浮上
◇国内男子&アジア共同主管◇パナソニックオープン選手権 2日目(20日)◇茨木カンツリー倶楽部・西コース(大阪)◇7343yd(パー71)
最後は膝まで水に浸かりながらのパーセーブ。若き選手会長・石川遼は6バーディ、1ボギーの5アンダー「66」をマークして通算5アンダーの11位に浮上した。ホールアウト後はパッティンググリーンで星野陸也とともに公開インタビューに応じるなど、全力で大会の盛り上げに尽力している。
イーブンパー57位からのスタート。気の早い蝉の鳴き声が響く中、石川はバーディを重ねていった。3番(パー3)、4番と1.5mにつけて連続バーディ。5番(パー3)はティショットを左奧のギャラリー付近まで打ち込んで、絶妙なロブショットで1.5mに寄せたが、パーパットがカップに蹴られてボギーとした。
それでも「ショートアイアンが少し良くなった。それが1つ、手ごたえとしてスコアにつながった」と、後半も3バーディを追加した。
最終18番(パー5)、2オンを狙った2打目は2Iで「ダフってしまった」と左へと曲げた。「池に入ったと思った」というミスショットだったが、球は池のふちにかろうじて止まっていた。石川は靴を脱ぎ、ズボンを捲って慎重に池の中へ。膝まで水に浸かりながらも約50ydをグリーンに載せ、2パットでこのピンチをしのぎきった。
初日の出遅れを取り戻し、上位も見える位置で週末へと突入する。首位に立つのは、石川と練習をともにする後輩・星野だ。「ひじょうに新鮮。できれば最終日最終組で一緒に回りたい」と、ツアー初優勝を目指す21歳との争いにも闘志を燃やす。
予選ラウンドは連日3,000人ほどのギャラリーが訪れた。大阪市内からのアクセスも良く、週末はさらに大勢の来場が予想される。選手会長と選手の二役をこなしながら、石川は大きな期待に応えていく。(大阪府茨木市/今岡涼太)