旅人、アイアン替えました 川村昌弘はコースの中でもマイペース
◇国内男子&アジアン◇レオパレス21ミャンマーオープン 初日(25日)◇パンラインゴルフクラブ (ミャンマー)◇7103yd(パー71)
2013年以来の勝利を狙う川村昌弘が首位と2打差の4アンダー2位タイでスタートした。5バーディ、1ボギーの「67」は、日本勢の初日ベストスコア。前週の「SMBCシンガポールオープン」から新調したアイアンへの評価も上々で、慣れ親しんだアジアの地で好発進を決めた。
最終9番で下りの3mを流し込み、この日5つ目のバーディを奪取。リーダーボードを見て、思わず「ほかの選手のスコアが伸びていなくてビックリした」と言うのは、「自分では今日はノーピンチ」と感じたから。PWでの2打目でグリーンを外し、ボギーとした出だし10番以外は終始、安全運転で駆け抜けた。
アジアを中心に海外を飛び回る旅人ゴルファーは昨年、18カ国で35試合に出場。日本ツアー、アジアンツアーともに今季のフルシードを落とす結果となったが、「ゴルフの試合は世界中でやっている」と淡々としてシーズンイン。それでも「ここ2年くらいゴルフの具合は良くない」と、このオフにアイアンを替えた。
「小学校6年生か、中学1年の頃からマッスルバックを使ってきた」という技巧派は、ミスヒットにも寛容な、タイトリスト 718 AP2 アイアン(5番から9番)を前週から実戦投入した。
マッスルバックモデルで、かねて抱えていた「スピン量が多すぎるときがある」という悩みを解消すべく、短いオフにテストを重ねた。「まだ探りながらですけど、今のところすごくいい。シンプルに1番手飛ぶし、距離が前後しない。ボールを曲げることもできるし、易しいと思う」という。搭載されている高機能に「テクノロジーは進化するんですねえ」と、感心するばかりだ。
ミャンマーでの日本ツアーは3年目。大会は毎年、選手関係者用のオフィシャルホテルを準備しているが、川村は「飽きちゃったんで」と別の宿舎を探し、ヤンゴンの街にも繰り出している。待ち望んだ滑り出しにも、浮ついた様子はない。「まだ先は長いんで。意気込まずにゆっくり、ゆっくりやれれば良いと思います」とコースの中でもマイペースを貫く。(ミャンマー・ヤンゴン/桂川洋一)