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シード崖っぷちの川村昌弘 勝っても出ません最終戦

◇国内男子◇カシオワールドオープン 2日目(24日)◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知)◇7315yd(パー72)

川村昌弘がこの日のベストスコア「67」をマークして通算4アンダー。首位に2打差の6位タイに浮上した。賞金ランキングは現在79位。かろうじて来季前半戦の出場権(第2シード)獲得圏内で迎えた終盤戦で、2013年の「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン」以来となるツアー2勝目へ絶好の位置につけた。

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ショットもパットも決して悪くない。けれど好スコアにつながらない。2カ月あまりの間、抱えてきたモヤモヤがようやく晴れた。「これだけ追い込まれるとかみ合うものですねえ」と、どこか他人事のように言う川村。この日は4つのパー5をすべてバーディとするなど、堅実に伸ばした。「5Iとか6Iでビタッとピンにつけたとかいうスーパープレーは特にないです」と振り返るのが、“かみ合った”一日を物語っていた。

日本、欧州、アジアの3ツアーのシードを手にして迎えた今季。1月のマレーシア遠征から始まった旅で訪れた国は、ここまでで15カ国以上。移動距離はすでに10万kmを超えた。思うような成績を残せず、こちらも終盤を迎えたアジアンツアーの賞金ランクは89位と低迷中。60位タイまでに付与される来季のシード獲得に向けた戦いが続いている。

それゆえ今大会で優勝しても、出場が可能になる来週の日本ツアー最終戦「日本シリーズJTカップ」(東京よみうりカントリークラブ)には「出ません」と話す。同週に行われるアフリカ大陸の東に浮かぶモーリシャスでの欧州・アジア・南アフリカツアー共催競技「アフラシアバンク・モーリシャスオープン」(ヘリテージGC)への参戦を決めている。

それが1年の締めくくりになるわけではなく、直後に南アフリカ、インドネシアでの大会に出場し、最後はインドツアーに出てクリスマスに帰国するつもり。「周りはシードがヤバいと気づかせてくれるんですけど、目指すのは優勝しかないです」。仮に日本での出場権獲得に失敗しても、予選会を受ける予定はない。「自分はいろんな国で勝ちたい」。旅人ゴルファーの、生き方だ。(高知県芸西村/桂川洋一)

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