2017年 ANAオープン

縛られたい…クラブ契約フリーとなった時松隆光の悩み

2017/09/15 18:37
ショットの復調を好スコアにつなげた時松隆光。上位で8試合ぶりの決勝ラウンドに進んだ

◇国内男子◇ANAオープンゴルフトーナメント 2日目(15日)◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース (北海道)◇7063 yd(パー72)

7試合連続予選落ち中だった時松隆光が、3位タイからスタートした2日目を4バーディ、2ボギーの「70」でプレー。通算6アンダーの4位タイに後退したが、5月「関西オープン」(8位タイ)以来8試合ぶりの予選通過を上位で決め、「久しぶりなので良かったです」と安堵した。

昨季にツアー初優勝を飾り、シード選手として初めて臨むフルシーズン。「結果のことばかり考えてしまい、手打ちになってインパクトで緩んでいた」と、5月中旬から極度のショット不振に陥った。スランプ脱出の糸口となったのは、思い切りよくクラブを振り抜いていた高校当時の自分の映像。「これかな?と思って半信半疑でやってみた」とフルスイングへの意識を強めると、3週間ほど前からショットの精度がよみがえり始めたという。

ショットへの迷いはようやく消えつつあるが、シーズン後半に入っても14本のクラブを固め切れていない悩みを残す。昨年8月、用具契約を結んでいたナイキがゴルフクラブとボールの事業から撤退。今季は契約フリーで迎え、5社のクラブが挿さるキャディバッグの中身はいまも流動的だ。

手にするクラブが合わないわけではなく、逆に「どのクラブも良く感じちゃう」のが悩みのタネ。少しでも自分の調子が崩れると「クラブのせいにしてしまう」という性分も、クラブ選びの難航に拍車をかけている。「(契約によるメーカーの)縛りがあれば“これでやっていこう”と思えるけど…僕はフリーに向いていないのかもしれません」とつぶやいた。(北海道北広島市/塚田達也)

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