九州北部豪雨から3週間 時松隆光は被災地への思いを込めて
2017/07/26 18:21
◇国内男子◇ダンロップ・スリクソン福島オープン事前情報◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(福島県)◇6961yd(パー72)
2014年に産声を上げた「福島オープン」は11年の東日本大震災以降、国内男子では年間で唯一、東北地方で開催されるレギュラーツアー。復興のシンボルとしての意味合いもあるが、前年覇者の時松隆光はいま故郷に思いをはせる。
30人以上の死者を出した九州北部豪雨から約3週間。福岡県では依然、行方不明者の捜索が続いている。県西部、筑紫郡出身の時松の近親者に主だった被害はなかったものの、知人がボランティアに出向くなど出身県の混乱を耳にしている。「家が流されてどうしようもないという方もいる。暑くて、人も少なくて、作業がなかなか進まないそうです」と表情は重たい。
昨年は大会最多アンダーパー記録となる通算25アンダーで初優勝。「去年ほどの調子ではないけれど、悪いわけではないので20アンダーくらいを目標にして優勝争いをしたい」とターゲットを設定した。
「被災された方はテレビを観る時間もないかもしれないけれど、元気づけられるようなプレーができれば。プレーで応援したい」と、いつも通りの冷静な口ぶりから、力強い言葉が出た。(福島県西郷村/桂川洋一)