最年少日本タイトル3勝へ首位発進! オトナの小平智はココが違う
◇国内男子◇日本ツアー選手権森ビル杯 初日(1日)◇宍戸ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇7384yd(パー71)
ツアー史上最年少の「日本」タイトル3勝に向け、小平智が好スタートだ。大会初日を5バーディ、1ボギーの「67」でプレーして、8人が並ぶ4アンダー首位グループに名を連ねた。勝てば13年の今大会、15年「日本オープン」に続き、27歳266日(8カ月24日)での達成となり、尾崎将司が持つ最年少記録27歳297日(9カ月24日)を31日更新する。
ラフの芝丈が長く、フェアウェイキープがカギとなるメジャーセッティング。この日は安定したティショットでフェアウェイを外したのは14ホール中2回にとどめ、チャンスメークにつなげた。罠の多い終盤の6ホールはすべてパーで乗り切ったが、「あと1つ、2つチャンスはあったが決めきれなかった」と、むしろさらなるロースコアに悔しさを残した。
2013年大会でツアー初優勝を飾った大会だ。それから4年を経た今季は、「ゴルフも大人になってきた」と実感がある。「ここ2~3年、コースマネジメントに無駄がなくなった。年間で計10打違えば、賞金にも成績にも影響してくるはず」という考え方。それまでのピンを狙ったアグレッシブ一本やりだった戦略から、「無駄に攻めない」というクラブ選択などでメリハリのきいた冷静な戦略に意識して切り替えてきた。
「調子も悪くない。優勝がしたい。全英にも出たいし」と大会2勝目へのモチベーションは高い。全英出場権は今大会までの今季獲得賞金上位2人まで。賞金トップの宮里優作は、すでに、今週の結果を待たずに確定しており、小平の獲得条件は、同2位・久保谷健一との賞金差、約1592万円を逆転すること。優勝が絶対条件となる。
「通算10アンダーから15アンダーが優勝スコアになる。いまのスコアを守るのではなく、伸ばす気持ちでプレーする」。先月22日に地区予選会を突破して獲得した「全米オープン」の出場権に加え、「全英オープン」にも出場し、“大人のゴルフ”で挑戦したい。強気だが、熱くはならず、残り54ホールを攻めていく。(茨城県笠間市/糸井順子)