2017年 ミズノオープン

475ydを1オンの過去も 飛距離自慢の27歳が初V

2017/05/28 18:06
ツアー初優勝を決めたチャン・キム。最後まで自慢の飛距離でギャラリーを魅了した

◇国内男子◇~全英への道~ミズノオープン 最終日(28日)◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山)◇7404yd(パー72)

3打差リードの単独首位からスタートした27歳のチャン・キム(アメリカ)が5バーディ、1ボギーの「68」とし、通算15アンダーでツアー初優勝を飾った。後続と5打差の独走でゴールテープを切り、日本ツアー本格参戦3年目で初タイトルをつかんだ。

1990年に韓国で生まれ、2歳でハワイへ移住。2007年からアリゾナ州立大で本格的にゴルフの腕を磨いた。在学中の10年にプロ転向し、米国ツアーやカナディアンツアー、欧州ツアー、アジアンツアーなどを転戦。14年末に日本のファイナルQT(予選会)を1位で突破し、昨季は賞金ランキング69位で初のシード入りを決めた。

その魅力は、何といっても188cmの恵まれた体格から繰り出される1Wの飛距離だ。2014年のQT後に腰の手術を受けてから飛距離は落ちたというものの、16年の平均飛距離311.29ydはツアー歴代最高を記録。今季も319.88ydで首位を走っている。

驚きの飛距離自慢も披露した。2002年に出場した欧州ツアーでは「475ydのミドルホールで、1オンに成功した」という。ホールは打ち降ろしでフェアウェイが硬く、フォローの風という条件が整っていたとはいえ、耳を疑いたくなる数字だ。

この日の最終18番では、約242ydの2打目を4Iで2オンさせて悠々のバーディ。持ち味のスケールの大きなプレーで、メモリアルな4日間を締めくくった。22日に予選会を突破した「全米オープン」に続き、2つ目のメジャー出場権を獲得し、「とても楽しみです」と待ち遠しい様子。世界でもトップレベルを自負するパワーを武器に、自信を植え付けた27歳が今夏、大舞台に挑戦する。(岡山県笠岡市/塚田達也)

2017年 ミズノオープン