「僕の技術ではどうにも…」矢野東“究極の開き直り”で2位発進
2016/10/13 19:13
◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 初日(13日)◇狭山ゴルフ・クラブ(埼玉)◇7208yd(パー70)
開き直った矢野東が好スタートを切った。この日最多となる7バーディを量産。4ボギーをたたいたが「67」で首位と1打差の3アンダー2位につけた。この日のアンダーパーは出場120人のうち7人。多くの選手が苦戦する難コースでスコアを作った。
成績とは裏腹に甘いマスクの39歳の表情はさえない。「このコースだったら、フェアウェイを外したら、すぐに(スコアが)落ちていきますよ」
フェアウェイが極端に狭いうえ、ラフは足がくるぶしまで沈むほど深い。賞金ランク1位の谷原秀人が「すべてのホールでラフに入れたら『90』を叩くね」と苦い顔をするほどだ。全体のフェアウェイキープ率の平均は45%ほどだった。
矢野は、シンプルな意識でコースを攻略した。「とにかくティショットをフェアウェイの真ん中にめがけて打つ」。フェードやドローでティショットを放っても、転がってラフにいく。小細工はしない。「コントロールして(フェアウェイに)置けるような幅じゃない。僕の技術では、どうにもならないから」と、自虐的に苦笑いを浮かべた。
この日のフェアウェイキープ率は57%と平均を上回って全体の15位だった。「フェアウェイキープの回数がスコアに直結する」。残り3日、「究極の開き直りです」と言った戦法で戦い抜く。(埼玉県入間市/林洋平)