2015年 ブリヂストンオープンゴルフトーナメント

“先輩が10割”の21歳に気後れなし 稲森佑貴は「遠慮なしでいく」

2015/10/24 19:16
初の「最終日最終組」から1打差を追う稲森佑貴。ツアー初優勝を狙う

国内男子ツアー「ブリヂストンオープン」3日目。首位から出た稲森佑貴が1バーディ、1ボギー「71」(パー71)と伸び悩みながらも、首位と1打差2位の好位置をキープ。ツアー初優勝への望みをつなぎ、最終日は単独首位の堀川未来夢、2打差3位の片山晋呉と同じ最終組からスタートを切る。

21歳23日での初優勝となれば、石川遼ハン・ジュンゴン(韓国)、松山英樹ドンファン(韓国)、薗田峻輔イ・キョンフン(韓国)に次いで7番目の年少優勝記録となる(記録が残る1985年以降)。

16歳で初受験した2011年のプロテストで1発合格を果たし、国内男子史上最年少でプロライセンスを手にした。プロ5年目を迎えた今も、「現場(ツアー会場)に入ったら、ほぼ10割が先輩ばかり」という状況だ。ツアーでは後輩はおろか、気軽に会話ができる同期もほとんどいない。「怒ったら怖そうだな・・・という人もいるし、ドキドキしています」と、先輩たちに囲まれる日々に絶えない気苦労が伝わってくる。

だからこそ、周囲への礼儀は欠かせない。各日のスタート前には同伴者の元へ足を運んで挨拶をし、プレー前日でも組合せが分かれば、できる範囲で選手を見つけ「よろしくお願いします」と頭を下げる。「先輩方にもそういう時があったと思う。僕も、今という経験を大切にしたい」。

あすの最終組をともにするルーキーの堀川も、年齢では1学年上の先輩だ。さらにもう1人は、ツアー通算28勝の永久シード保持者。「(最終組を回るのが)本当に僕でいいのかな、というのはあります」としながらも、フィールドに出れば、年齢は無関係の勝負の世界。「ゴルフ場では同じプレーヤーだし、譲り合いもない。遠慮なしでいきたいです」。一転して、勝負師の表情をのぞかせた。(千葉市緑区/塚田達也)

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