石川遼は大崩れの8位→52位 課題は体力強化
逆転への期待は早々にしぼんだ。大利根カントリークラブで行われた国内男子ツアーとアジアンツアーの共同主管競技「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」最終日。2アンダーの8位タイから出た石川遼は1バーディ、4ボギー、2ダブルボギーの「77」と大崩れで通算5オーバーの52位タイに急降下してフィニッシュした。重量のあるクラブを4日間使い続けた疲労感を吐露し、体力強化を課題に挙げた。
今週もパー3以外のティグラウンドで握り続けた1W。リスク覚悟のもろ刃の剣はこの日、自らを傷つけた。第1打を左ラフに入れた2番、4番(パー5)でボギー。6番では右サイドに曲げると、セミラフから木越えの2打目がフライヤ―してグリーンを大きくオーバーし、OBゾーンに飛び込んだ。上位の背中がかすんだ4オン2パットのダブルボギー。さらにフェアウェイからの2打目をグリーン右手前に外した8番ではカラーから“4パット”させて2つめのダブルボギーを叩いた。
1年2カ月ぶりの優勝を飾った前週「ANAオープン」を終え、今週急きょ1Wのヘッドを替え、以前よりも20g重い90g台のシャフトにスイッチ。好感触を得たが、日増しに体に負荷がかかり「きょうは朝の練習のときからクラブが重く感じた」という。
終盤17番で2打目をピンそば1mにつけてようやく奪ったバーディについても「ピンまで176ydがとてつもなく遠く感じて…7Iでしっかり打ちました。良いときなら8Iで打っているけれど(1日を通じてボールが)飛んでいない感じがした」と苦笑い。「このドライバーに替えて、タイミングも合っていると感じている。体がいい状態のときに振り切れると、いいボールが出てくれる。クラブとして申し分ない。自分の体を強くして、体力をつけていかないと」
次週の「トップ杯東海クラシック」で国内での戦いにいったん区切りをつけ、10月15日(木)に始まる米ツアーの2015-16年シーズン開幕戦「フライズドットコムオープン」に出場する。主戦場での戦いは再スタート目前。新たな課題が見つかった。(茨城県坂東市/桂川洋一)