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高い目標設定を現実に 小田孔明が自身初の賞金王へ

国内男子ツアー今季最終戦の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」最終日。上がり3連続を含む6バーディ(2ボギー)を奪った小田孔明は、「66」で回って通算6アンダーの3位タイ。最終的な賞金額を137,318,693円としてライバルたちを引き離し、見事賞金王に輝いた。

初日、単独首位発進を決めた小田だったが、2日目以降は賞金王の重圧を前に停滞した。「ノミの心臓ですよ。体は大きいけど(笑)」。すべてが終わった今なら笑えるが、今週は熟睡することもままならなった。

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最終日前夜、小田は1通のメールを受け取った。それは、小さい頃から厳しく小田を鍛えてくれた父・憲翁(のりお)さんからのもの。「珍しくメールが来ましたね。昔、(諸葛亮)孔明が言った言葉とか(が書かれていて)、ジーンと来るものがあった」。内容は「教えられません」と笑ったが、決戦前夜は久しぶりにぐっすりと眠りについた。

1番でバーディを先行させたが、その後はパーを続け、10番、11番で連続ボギー。チャンスを逃し、ピンチでもしのげない。重苦しい流れを断ち切ったのは、コンビを組んで9年目の宮田一幸キャディの言葉だった。「(パットの際)頭が上がっているんで、頭を残していきましょう」。12番のバーディパットを沈めると「今の感じで良いんじゃないですか」。12番以降、計5つのバーディを奪い取った。

今季は開幕前から賞金王獲得を宣言し、がむしゃらに戦ってきた。7月の「全英オープン」では自身5度目のメジャー挑戦で初の予選突破を果たすと、8月の「全米プロ」も週末まで生き残った。「あの2つは自信になった。あれを乗り越えたから今がある」としみじみと振り返った。

高い目標設定は父の教えだ。「350yd飛ばすって言わないと、300ydは飛ばせない。賞金王になるって言わないと、トップ10には入れない」。同郷・福岡の先輩、手嶋多一は言う。「小さい頃から、近所のゴルフ場で“ここまで飛んだ”とか、よく聞いていましたよ。普通の人じゃ打てないようなところまで飛ばしていた」。36歳になり、飛距離は落ちたといってもまだ平均飛距離はツアー9位につけている。

賞金王のタイトルにも「まだ実感はない」。それ以上に「藤田さんは3勝しているのに、僕は2勝。来年は最多勝で賞金王を獲りたい」と、さらなる野望を掲げ続ける。「来年、セントアンドリュースでの全英に出られるのは嬉しい。来週の『タイ選手権』まで(世界ランク50位に入る)チャンスがあるので、可能性がある限りは『マスターズ』に出たい。もちろん、次は『日本オープン』でメジャーチャンピオンにもなりたい――」。しかし、一番先にあるものは、尊敬する父の背中と重なるのかも知れない。「もっと肩書きをつけて、将来ジュニアを教えられる人間になりたいですね」。(東京都稲城市/今岡涼太)

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