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石川遼が最終組決戦へ 長嶋茂雄氏「行ける、行けるよ」

2014/07/05 16:26

苦労と我慢の先に、勝利へと繋がるチャンスがあった。「自分で納得いくプレーができなかったけれど、アプローチ、パットでボギーを打たずにしのげた」。北海道のザ・ノースカントリーゴルフクラブで開催中の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」3日目。2アンダーの11位タイから出た石川遼は、5バーディ、1ボギーの「67」(パー71)で回り通算6アンダーとして、最終日を前に首位の小田孔明に2打差に迫った。

爽快な青空と、厄介な強風がコース上を支配したムービングデー。石川はパー5の3番でバーディを先行させ、10メートルを沈めた7番で2つ目を奪っても、安定感を欠くショットに表情は硬いままだった。8番ではティショットを隣のホールに入れんばかりに右に曲げ「全体的に振り遅れ気味だった。どれだけスコアを落とすんだろう…」という不安の中でのプレーが続いたが、ボギーを最小限の11番だけに抑えたことが、終盤の猛チャージを呼んだ。

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ティショットを右ラフに入れた13番、左の林に突っ込んだ14番ではいずれも2メートル強のパーパットをしぶとく沈め、15番のバーディに繋げた。さらに17番は残り135ヤードの第2打でピッチングウェッジを握り「左からの横風。アプローチウェッジでも届く距離だったけれど、あまりスピン量が多いボールでは上空で風に流されてしまう。スピン量の少ないボール打った」という緻密な計算通りのショットでピン手前1メートルにピタリとつけるスーパーショットを披露。最終18番(パー5)は第2打でグリーン奥まで運んで連続バーディフィニッシュ。笑顔には「15番くらいからやっと気持ちよく振れてきた」と、安堵感がにじみ出た。

2012年「三井住友VISA太平洋マスターズ」以来となる通算11勝目となれば、世界ランキングは現在の99位から75位前後まで浮上する見通し。単独2位でも83位前後となり、2週後の「全英オープン」の補欠選手のトップに繰り上がる可能性がある。現在は北海道内での集中合宿中で、開幕前は「そんなこと、忘れてた」と苦笑いするほど、頭の中はショットのレベルアップのことで一杯だったが、「勝つためにゴルフをやっている。勝つチャンスがある時に絶対にものにしたい」と最終日ばかりは眼つきを変える。

過去5度の出場でトップ3入りが3度ありながら、優勝が無い。この日来場した大会名誉会長の長嶋茂雄氏からは「トップと3打差、4打差ならまだ分からない。行ける、行けるよ」と激励を受けた。ミスターの期待、母国のファンの期待を背負って最終日最終組を戦い抜く。(北海道千歳市/桂川洋一)

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2014年 長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント



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