2014年 中日クラウンズ

キム・ヒョンソン「韓国にハッピーなニュースを届けたい」

2014/05/03 18:51
2打差をつけて単独首位に立つキム・ヒョンソン。暗い事故に沈む母国に明るいニュースを届けたい!

今年で第55回の開催を迎えた国内男子ツアーの「中日クラウンズ」の大会3日目。強風の吹き荒れた名古屋ゴルフ倶楽部和合コースを2バーディ2ボギーの「70」で回ったキム・ヒョンソン(韓国)が、通算9アンダーとして2位に2打差をつけて単独首位で最終日へと駒を進めた。

15番(パー5)では、「下りが強くて、風がフォローで難しかった」という13メートルのバーディパットをカップに吸い込ませると、右手を突き上げガッツポーズ!「信じられない」と興奮した。「とにかく風がトリッキーだった。イーブンで回れたのはパーパットが良く入ってくれたから。今日はラッキーな1日でした」と端正な顔を紅潮させて振り返った。

12年、13年と1勝ずつを挙げて、ここまでツアー通算2勝(メジャー1勝)。「僕はフェアウェイキープ率が高いので、難しい方が好き」と、難コンディションは大歓迎だ。

通算3勝目に挑むヒョンソンだが、心に中に引っ掛かっているのは母国・韓国で続く惨事のこと。先月4月16日には韓国南西部の珍島沖で「セウォル」号が沈没し、今月2日にはソウル市内で地下鉄の追突事故が起こるなど、暗いニュースが続いている。

「今、韓国の人はみんな“気持ち悪い”と怖がっている。良いニュースを欲しがっているので、明日は自分がハッピーなニュースを届けたいです」。母国への強い思いを胸に抱き、最終日の18ホール決戦に挑む。(愛知県東郷町/今岡涼太)

2014年 中日クラウンズ