2013年 インドネシアPGA選手権

トーナメント解説 杉澤伸章の目/インドネシアPGA選手権3日目

2013/03/30 18:20

国内男子ツアーのアジアシリーズ第2戦の「インドネシアPGA選手権」は、通算15アンダーをマークした横尾要が単独首位に浮上。しかし、1打差の2位タイに6人、2打差の8位タイに4人と首位と2打差に11人がひしめく大混戦となっている。最終日もスコアの伸ばし合いは続く見込みで、誰が抜け出すのか。日本での開幕戦を前に勝利を収める日本人選手は現れるのだろうか。ゴルフネットワークの生中継で解説を務めているプロキャディの杉澤伸章氏が試合を振り返る。

■ 杉澤伸章

「面白い試合になってきました。大集団を一歩抜け出した横尾要プロですが、横尾さんらしいプレーが出ていました。ラウンド後に電話で話しが聞けたのですが、横尾さんは無理にバーディを獲りにいっていなかったそうです。その気持ちが、このような伸ばし合いの展開では重要になってきますね。周りが伸ばしているからと、無理をしてバーディを獲ろうとして、逆にボギーになってしまうことがけっこうあります。1つボギーをたたいてしまうと、焦りにつながりますしズルズル後退する可能性もあります。

横尾さんはマッチプレーに強いんです。淡々とパープレーを続けて、相手に“こいつはボギーをたたかない奴だ”って思わせて、相手が焦ってボギーをたたくことがあります。今日の横尾さんはまさに、崩れる雰囲気がありませんでした。明日も同じゴルフができれば、最終組で1人抜け出すと思います。

それから2位、8位と逆転のチャンスをもつ選手たちは、優勝スコアを20アンダーと想定してスタートする選手がほとんどです。今回のピンポジションは前半のアウトがJGTO、そして後半のインがワンアジアで決めています。JGTOの方が難しい位置に切って、ワンアジアはスコアを伸ばしやすい位置にしています。

前半から仕掛けて上手く抜け出せたら良いのですが、むしろ16番までに20アンダーに近い位置まで伸ばして、終盤の17番、18番で勝負に出るという展開が理想的かと思います。ツアー初優勝のチャンスを迎えた宮里優作プロ、私が今週キャディをしていたら、明日はとにかく自分のゴルフに徹していこうと言いますね。勝負は終盤の2ホール、マラソンでいうところのトラック(競技場)での勝負という感じです。最終日も最後まで誰が抜け出すのか楽しみな展開を期待しています」。

【テレビ放送予定】
CS放送ゴルフネットワークでインドネシアPGAチャンピオンシップ最終日の模様を13:30-18:30で独占生中継。

2013年 インドネシアPGA選手権