トーナメント解説 杉澤伸章の目/インドネシアPGA選手権初日
日本男子ツアーとワンアジアツアーの共同主管で行われているアジアシリーズの第2戦。「インドネシアPGA選手権」が、インドネシアのエメラルダGCで開幕。初日は初戦の「タイランドオープン」で優勝争いに残れなかった日本勢が奮起。宮本勝昌、山下和宏、片山晋呉が7アンダーをマークして5人並んだ首位タイとなった。試合を生中継しているゴルフネットワークで、解説を務めているプロキャディの杉澤伸章氏が試合を振り返る。
■ 杉澤伸章
「2週間前のタイランドオープンでは、私も宮里優作プロのキャディとして現地で戦ってきました。タイもかなり暑かったのですが、今回のインドネシアは気温も高く、湿気も高いということで体力的も厳しい4日間になると思います。
そんな中で上位に日本勢の名前が並んでいるのは素晴らしいことです。タイの時に私が感じたのは、日本の選手は、まだ気持ちの面でも試合モードになっていなかったと思います。暑さにも慣れていないこともありますが、アジアの地での試合ということで、日本ツアーに賞金が加算されることは理解しながらも、どこかイベントに参加しているような、気迫が足りなかったという印象でした。
ところが、今日のラウンドを見ていますと、いわゆるオンモードにスイッチが切り替わったように、目つきも変わっていましたし、クオリティの高いプレーが随所に見られました。タイで誰も優勝争いに残れなかったことが選手たちの刺激になり、今回の戦い方に現れています。
初日は午前組がスコアを伸ばして、午後組は少し伸び悩む展開になりました。午後になって上空は暗くなり、風も強くなりました。なにより風の向きも安定しない状態だったからです。その中で、7アンダーをマークした片山晋呉プロのプレーは光りましたね。
前半に6アンダーの「30」でラウンドし、後半も伸ばしたいところですが、13番パー3でティショット時の風を読み間違えてボギーをたたきます。しかし、その後は冷静に風を読み、17番、18番の上がり2ホールを連続バーディで締めました。
グリーンは順目では速いですが、逆目は極端に遅いようで、それをしっかりと見極めて距離感を合わせられた選手が上位にいます。明日の2日目も多くの選手が攻めのゴルフをしてくると思います。伸ばそうと思って挑んだときに、どこまで思い通りのゴルフを出来るか。上位はどこまでスコアを伸ばすかに注目したいと思います。
【テレビ放送予定】
CS放送ゴルフネットワークでインドネシアPGAチャンピオンシップ2日目の模様を15:00-19:00で独占生中継。