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JGT日本ゴルフツアー選手権 勝利の方程式

どのトーナメントでも言えることだが、バーディを多く取り、ミスが少ない選手が勝つ。2000年から始まったイーヤマカップは、日本ツアーの頂点を決める大会だが、過去2回は、初年度が伊沢利光、昨年は宮本勝昌という、いずれもロングヒッターが勝利を収めた。両者ともに爆発力があるタイプだが、果たして勝利の方程式が存在するのか?過去2年間のデータを活用し、大会の傾向を調べた。

初年度は、雨のため最終日が中止となり3日間競技となったが、最終的に13アンダーまでスコアを伸ばしていた伊沢が勝利。2位は横尾要で10アンダー。スコアの内訳を見てみよう。

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★2000年度
選手(最終スコア)イーグル, バーディ, ボギー, Dボギー, Tボギー
伊沢利光 (-13) 2, 15, 4, 1, 0
横尾要 (-10) 0, 15, 5, 0, 0
手嶋多一 ( -9) 0, 17, 6, 1, 0
飯合肇 ( -9) 1, 12, 5, 0, 0
D.スメイル( -9) 0, 13, 4, 0, 0
D.チョプラ( -9) 0, 16, 5, 1, 0

★2001年度
選手(最終スコア)イーグル, バーディ, ボギー, Dボギー, Tボギー
宮本勝昌 (-15) 0, 21, 4, 1, 0
E.エレラ ( -8) 0, 21, 9, 2, 0
J.M.シン ( -8) 1, 17, 11, 0, 0
D.ウィルソン( -7) 0, 20, 11, 1, 0
田中秀道 ( -7) 0, 20, 6, 2, 1

こう見ると、ほんの些細な差が明暗を分けていることに気づく。バーディの数は上位陣ではほとんど差がなく、ボギー数の差が順位に大きく影響している。さて、それでは2位以下が何故ボギーの数が多くなってしまうのだろうか。昨年度4日間の数字を見ると、上位5名での決定的な差が見えた。苦手ホールの存在だ。

このトーナメントに駒を進めてくるということは、それなりに力量のある選手ということができる。よほどのミスがなければ大抵のホールでパーは取れるはずだ。ところが、どうも構えづらかったり、好きになれないホールがある。仮に4日間、同じホールで2回以上ボギーを叩いた場合、そのホールを“苦手”と定義しよう。結論から言うと、優勝した伊沢、宮本とも苦手ホールがなかったのである。

初年度に関しては3日間だったため、データの整合性を取るのは難しかった。その証拠に、2位の横尾を始め、チョプラ、スメイルともに苦手ホールは無かった。強いて言えば、スメイルはバーディ数が少なく(13)、チョプラは1つのダブルボギーが響いた。横尾は良いゴルフをしたが、伊沢の2イーグルという爆発力に、してやられた。

昨年は上位5名中、優勝した宮本以外は、苦手ホールを持っていた。2位のE.エレラは2番ホール、J.M.シンは6番ホール、4位のD.ウィルソンは1番、13番、14番、田中秀道は11番だけで4オーバーも叩いた。苦手意識が迷いを生み、ラウンド全体のリズムを狂わす。この大会では、苦手ホールの克服が優勝争いの必須条件と言える。

特に今年は、大会前々日から雨が降り、グリーンが柔らかくなっている。その事も考慮してか、大会主催側からは「我慢比べというより、バーディを奪い合うエキサイティングな試合展開を期待している」というコメントが聞かれた。ショットメーカーにとっては、ピンをダイレクトに狙えバーディを量産できる絶好のコンディション設定だ。

この大会は、爆発力と忍耐力を試されるトーナメントであり、ポイントは同じホールで2回ボギーを叩かないこと。この点に注目して試合を見るのも面白いかもしれない。

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