2011年 三井住友VISA太平洋マスターズ

54ホール短縮、「サスペンデッド」に疑問の声も

2011/11/11 18:49
サスペンデッドの決定後、競技委員に説明を求める選手も

静岡県の太平洋クラブ御殿場コースで開催中の国内男子ツアー第22戦「三井住友VISA太平洋マスターズ」は大会2日目の11日(金)、降雨による長時間の中断を経て、サスペンデッドが決まった。大会は54ホールでの短縮競技となることが決まり、12日(土)の午前8時50分から第2ラウンドを再開する。

大会を主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)は、雨脚が強まった午後1時40分の時点で、この日の競技再開が不可能と判断。また主催者、運営会社、中継テレビ局との話し合いの末、13日(日)の最終日までに72ホールを消化することも不可能とし、明日12日に第2ラウンドを「再開」して54ホールでの決着とする方針を固めた。

しかし順延が決定すると、選手たちからは疑問の声も上がった。この日は出場選手の83人中、スタートしたのは半数に満たない35人。最初に出た組も消化したのはわずか4ホールにとどまった。それだけに、時間的余裕のある短縮競技とするならば、この悪条件の下でプレーした選手のスコアをすべて取り消し、天候の回復が見込まれる明日12日に、第2ラウンドを仕切り直すべきという意見が噴出。

過去には、暴風のため初日のラウンドがスタート後にキャンセルとなった2007年の「マンシングウェアKSBカップ」などの事例もあるだけに、それらのケースと同様とする意見が、この日、スタートしなかった選手たちからも出た。

JGTOの規定(第11条2-1)では「一度ストロークした打数はカウントされることを原則とするが、ツアーディレクターが天候等あらゆる状況を考慮し、そのラウンドを取り消さないと著しく不公平になると判断したときは、当該ツアーディレクターは、大会関係者との協議の上、そのラウンドをキャンセルすることができる。」とある。

しかし今大会の競技委員長を務めるJGTOの小山俊一トーナメントディレクターは“キャンセル”ではなくサスペンデッドとなった理由を「マンシングウェアKSBオープンのケースでは、台風であるとか、危険な状態でした。グリーン上の止まっていたボールが10メートルくらい飛ばされてしまうような状況で、(そのようなコンディションでは)著しく公平を欠くとのことになりますが、今の段階ではそのような状況ではないとコンセンサスを得てとのことです」と説明。現在のコンディションの下では、「公平」の範囲内と判断したことを強調した。(静岡県御殿場市/桂川洋一)

2011年 三井住友VISA太平洋マスターズ