【GDO EYE】これぞメジャー仕様! 緊迫した戦いを演出
2010/06/03 20:30
「日本ゴルフツアー選手権 シティバンク カップ 宍戸ヒルズ」初日は、アンダーパーが僅か5人。残り3日間もサバイバル戦を予感させる、メジャー戦に相応しいスリリングが幕開けとなったが、それを演出しているのは多くの選手が口を揃えるグリーンの硬さだ。
1番パー4のスタートホールでパーオンに成功した石川遼は、グリーンに付いたはずのボールマーク(ボールが落ちた跡)を直そうと落下地点を見回しても、その形跡が見つからないほど。グリーンに乗ったボールは当然ながら止まりにくく、手前にオンしてもコロコロとグリーン奥のラフへ達するシーンを何度も目にした。
特に、何度も今大会に出場しているベテラン勢には、感覚の狂いもある様子。今大会は2008年まで7月上旬、いわゆる梅雨時に開催されており、降雨の影響で柔らかいグリーンで開幕を迎えることが多かった。宮本勝昌の「ここは軟らかいグリーンのイメージが強かったけど、まったく違うコースになっている」という言葉には、強い説得力があった。
だが、選手からは「難しい」という意見は数あれど、「難しすぎる」という批判は聞こえてこない。ピン位置を傾斜の途中に切るなどの、安易な難しさの演出でもない。フェアなセッティングという感覚がありつつ、大半の選手がオーバーパーを叩いてしまう。これぞメジャー仕様のコース、と言えるのだろう。(編集部:塚田達也)