木下稜介は「奇跡のバンカーショット」も優勝に届かず
2024/10/14 08:38
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 最終日(13日)◇東京ゴルフ倶楽部(埼玉)◇7251yd(パー70)
首位タイで出た木下稜介は国内メジャー2勝目をあと一歩で逃した。
1打リードで迎えた14番からの2連続ボギーをたたき、今平周吾に逆転を許した。「非常にメンタルに来た」とグリーン上で膝から崩れ落ちたが、「大勢のギャラリーからの熱い声援が送られて持ちこたえました」と16番をパーでしのいだ。
ハイライトは17番(パー3)。スライス軌道のティショットは右に切られたピンのニアサイドのバンカーへ消えた。ピンまで15ydと“絶体絶命”の状況にうつむく仕草を見せたが、入念にイメージを確認。グリーンに落ちたボールはギャラリーの「入れ、入れ」という声援に後押しされ、勢いを失わずカップに吸い込まれた。大歓声に両手を挙げて万歳し、キャディとハイタッチ。土壇場で今平を捉える「奇跡のバンカーショット」に、右手を力強く握りしめた。
その歓声を聞いた今平は最終18番で、12mのバーディパットを沈めて雄たけびを挙げた。バーディが必須となった木下は18番でグリーンを捉えられずに万事休す。「アイアンショットにすごく手応えがあったが、上がり3ホールでバーディチャンスを作れなかったことが課題」と悔しさを噛み締めた。
次戦は日本ツアー賞金上位の資格で出場権を得た10月24日開幕の米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」(千葉・アコーディア・ゴルフ習志野CC)。「まずは少し休んで万全の状態で挑みたい」と1週間のオープンウィークに向き合う。(埼玉県狭山市/松島流星)