“石川遼超え”なるか 22歳の金子駆大は初の最終日最終組
◇国内男子◇ANAオープン 3日目(14日)◇札幌GC 輪厚C(北海道)◇7066yd(パー72)◇晴れ(観衆3310人)
PGAツアー1年目で来季のシードをほぼ手中に収めている久常涼とは、誕生日が5日しか違わない。今月4日に22歳になったばかりの金子駆大(こうた)は、初めてシード選手として臨むシーズン13戦目で未経験の最終日最終組に入った。
10位から出たムービングは序盤2番で「流れに乗れた」。アプローチに失敗した後、2mのパットを沈めてパーセーブ。続く3番(パー3)の7mを流し込むバーディに繋げ、その後は「5、6mが3回、4回と入った。1、2mのパーパットも何回か入ってくれた」とスムーズにホールを進めた。
残り170ydを7Iでピンそば3mにつけた後半10番で5つ目。強風のコンディションにめげず14番も獲った。6バーディ、ボギーなしの「66」。首位の永野竜太郎に3打差の通算14アンダー3位に浮上した。
初勝利を狙う存在は今季出場したすべての試合で賞金を獲得。10試合以上プレーした選手のうち全試合で予選を通過しているのは賞金ランキングトップの平田憲聖と金子だけだ。2人は転戦中、練習ラウンドや食事を共にする仲。週明け16日(月)のディナーも決めている。兄貴分がシーズン3勝目を挙げた前週「シンハンドンヘオープン」は出場権が巡ってこず、日本でインターネット配信を眺めた。
今季、トップ10入りも4回ある。毎試合安定した成績を残してきた半面、「めちゃくちゃ惜しかったというところがまだない」というのが実感にある。緊張感いっぱいの優勝争いを早くしたい。「良い位置ではあると思う。きょうみたいなプレーができればチャンスはあるかなと思います」と意気込んだ。
22歳11日で迎える日曜日。チャンピオンになれば2015年の石川遼の24歳3日の大会最年少優勝記録を更新する。(北海道北広島市/桂川洋一)