“格好いい”パパの姿を今度こそ 宮里優作は昨年の雪辱に向けて週末へ
◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタ 2日目(23日)◇芥屋GC(福岡)◇7274yd(パー72)◇曇り(観衆2421人)
宮里優作が芥屋GCに来て思い出すのは、やっぱり首位から出て3位に終わった昨年大会の最終日。ショットの乱調でピンを狙えず、6年ぶりの優勝はみるみると離れていった。「ちょっとだけ真っすぐに行ってくれていたら…」。その悔しさはいまも消えていない。
今年は開幕前に左ひざの半月板を損傷したことで、スロースタートを余儀なくされた。地道に練習を重ね、ようやく回復の見通しが立ったのは6月あたり。「ヘッドスピードが去年ぐらいに戻って」と、7月「セガサミーカップ」では今季ベストの5位で終えた。それでも「あとはアイアンショット。もうやりながら直すしかないけど、今週はピンに全然飛んで行かない」と話し、万全からは遠い状態が続く。
予選2日間のフェアウェイキープ率も46.4%(13/28)にとどまっているが、28.6%(4/14)だった昨年最終日の状態を思い返せば「今年はまだちょっと楽かな」と思える。ショットは修正段階ながら、31位から出て6バーディ、1ボギーの「67」。首位と4打差の7アンダー9位に浮上したのは、アプローチとパターでピンチをしのぎ、チャンスを確実に仕留め続けたからこそ。激しい雨が降った出だし3ホールもパーで通過する忍耐力が光った。
昨年は19位で迎えた3日目のムービングデーに「65」をマークして一気に首位浮上という展開だっただけに、雪辱を果たせるかは「3日目次第」とにらむ。昨年に続き、週末は長女の莱杏(らん)さんが“格好いい”パパの姿を見に新幹線に乗って駆けつけるそう。「スコアを見て、こっち(福岡)に来るはずで。去年の2日目が終わったときよりも、今回の順位の方がいいからまだマシかな」。今度こそ、家族で勝利の喜びを分かち合いたい。(福岡県糸島市/石井操)