「ポットバンカーがないから簡単」 岩崎亜久竜は全英の「91」が忘れられない
◇国内男子◇横浜ミナト チャンピオンシップ ~Fujiki Centennial~ 2日目(9日)◇横浜CC(神奈川)◇7207yd(パー71)
3週間前の悪夢のような出来事を、岩崎亜久竜ははっきりと覚えている。初出場の海外メジャー「全英オープン」の2日目に「9」を2度たたいて「91」の大崩れ。通算23オーバーの最下位に沈んで予選落ちした。「消化はできてないっすよね」。26歳で挑んだ夢の舞台は苦い記憶として胸に残る。
帰国後の2週間は友人たちと家近くのさまざまなコースを回った。緊張感から解放されてのラウンドでリフレッシュし、今週に臨んでいる。「ポットバンカーがないから簡単に感じました。ブッシュを見ると嫌なシーンを思い出しちゃうのであんまり見たくない(笑)。“91”は打たないように」。忸怩(じくじ)たる思いは残るが、ずるずると引きずってもいられない。
6アンダー3位タイから出たこの日は前半4番(パー5)でバーディを先行。9番をボギーとしたものの続く10番で取り返し、14番(パー5)、15番を連続バーディとした。「68」で通算9アンダーに伸ばして週末を迎える。
今週からテーラーメイドの新アイアン「P7CB アイアン」を投入している。6月の国内ツアー会場でテストをした当時から好感触を得ていたモデルだ。「操作性と、前使っていたクラブ(「P7MB アイアン」)よりも出っ張りがあるから入りがいい。入りが安定するから球筋もコントロールしやすい」と機能性の高さを実感。今大会ではアイアンショットでチャンスを作る場面も多い。
昨年10月の国内メジャー「日本オープン」以来のツアー2勝目が欲しい。「どんどん伸ばさないと優勝争いできないと思う。ボギーを打たないように、一打一打考えてプレーしていきたい」。海外でため込んだ悔しさを残り36ホールにぶつける。(横浜市保土ケ谷区/合田拓斗)