本戦の短パンOKに「この議論、15年前ならなかった」 推奨派・石川遼は歓迎
◇国内男子◇横浜ミナト チャンピオンシップ ~Fujiki Centennial~ 事前(7日)◇横浜CC(神奈川)◇7207yd(パー71)
開幕前から気温34度を超える真夏日で、コースを回る選手は汗が止まらない。今週はツアー史上初の試みとして、本戦中の短パン着用が認められた。欧州ツアーを主戦場とする桂川有人は、「紫外線を避けるため」とあえて長ズボンを着用。メーカーから支給されるウェア数の関係で、練習日まで長ズボンにする選手もチラホラいたが、プロアマ戦では多くの選手が短パンだった。
「この議論、15年前なら起きていなかったと思う」と話したのは、“短パン推奨派”の石川遼。2018年からジャパンゴルフツアー選手会の会長を務めていた時も、夏場の服装規定を大会側と話したことがあった。「(KBCオーガスタ主催の)KBCさんと、トーナメントの特色をアピールしていくために実現できないか話していた。(大会は違うが)臨機応変に対応してもらえることは、すごくありがたい」と、6年越しの取り組みがひとつ形になった。
この日も、黒の短パン姿でプロアマ戦を回ってコースチェック。昨年は予選落ちした本大会だが、ことしは試合が無かった3週間、「北陸オープン」などに出場しながら低い弾道の球の打ち分けを練習して開幕を迎える。硬く締まったフェアウェイは、低い球でランを出して飛距離を稼ぐにはもってこい。「ドライバーで上手く打って、ウェッジというホールも多い。そこにはリスクもあるので、打ち分けてやっていけたら」と戦略を練っている。
「パリ五輪」もテレビで観戦した。「オリンピックの時にしか追えていない競技も正直ある。やっぱり、ゴルフが五輪の競技になったことだけでも、非常に大きいと思う」と松山英樹の銅メダル獲得に湧く様子に五輪の力を実感した。「シェフラーの金メダルも、英樹の銅メダルもとんでもなくすごいこと」と称賛しつつ、まずは真夏の横浜で予選通過を目指す。(横浜市保土ケ谷区/谷口愛純)