「チャンスがあれば行ってみたい」 藤田寛之が来季の米シニアツアー参戦に興味

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 2日目（12日）◇ザ・ノースカントリーGC（北海道）◇7178yd（パー72）◇曇り（観衆1347人）

2週前のシニアメジャー「全米シニアオープン」で2位になった55歳、藤田寛之が米シニアツアー参戦に興味を示した。

「向こうに行くチャンスがあれば行ってみたい気持ちはあります」。全米シニアオープン2位で賞金43万2000ドルを獲得、5月に出場して51位となった「キッチンエイド シニアPGA選手権」の6731.67ドルを加えた43万8732ドル（約6976万円＝159円換算）は同ツアーの賞金シード圏内27位にランクインしている。

今季同ツアーは、藤田が出場予定の同メジャー最終戦「全英シニアオープン」（25日開幕／スコットランド・カーヌスティGC）以降13試合を予定。また、藤田は同ランキングの資格で10月に2試合に出場できる可能性があり、全英その他で賞金を加算すれば、シード獲得が現実味を増す。

また、同ランキング100位以内で出場できるファイナルQT（12月3―6日／アリゾナ州・TPCスコッツデール）も頭の片隅にある。

とはいえ、浮かれた言動はない。藤田は「メディアのみなさんやファンの方は（シード獲得の可能性を）期待するかもしれませんけど、自分は現実的に見なきゃいけない」と話した上で「それに僕は頭から“シニアツアーに行きたい”という考えじゃなく、結果的にそうなれば、という考えですから」と冷静に自分を分析した。

全米シニアから帰国後、前週「日本プロ」に続いて今週とレギュラーツアーで連続予選落ちとなった。しかし、2週連続で2日目に「71」「70」とアンダーパーをマーク。「日本プロの時はショットもまとまっていたけど、今日はパラパラで」と苦笑いするが、相変わらずの粘り強さを見せた。

全英シニアに向け、21日に日本を発つ。「レギュラーの時は“世界の中で日本人が…”とかっていう思いがチラッとあったりしましたが、今はゴルフを、その（メジャーの）中にいることを楽しみたい。カーヌスティも初めてで楽しみだし…難しいんでしょうね」。日本ツアー元賞金王でもある55歳の冒険が再び幕を開ける。（北海道千歳市／加藤裕一）