パー3で悪夢の「13打」 地元プロは声援頼りに後半3バーディ
◇国内メジャー第2戦◇日本プロゴルフ選手権大会 最終日(7日)◇富士カントリー可児C志野C(岐阜)◇7201yd(パー72)◇晴れ(観衆4491人)
29歳の光田智輝が開始2ホール目の11番(パー3)で「13」打を記録した。グリーン左サイドのがけ下からアンプレヤブルを4回繰り返す大たたき。前半インを「50」で終え、後半は「33」と巻き返して「83」。通算10オーバーの63位でフィニッシュした。
出だし10番のダブルボギー発進が焦りを増長させた。「11番でバーディを獲りに行かないといけないというのもあって、ちょっと球が捕まってしまった」。4UTでのティショットは左のバンカーよりも左に飛び、木々の密集地帯に落ちた。
動かせない障害物の手すりも近くにあり、2打目の後に最初のアンプレヤブル。まともにアドレスが取れない位置から打てども、打てどもボールは足元に戻ってきた。「前の組とも(間隔が)開いてしまったので、とりあえず打たないといけない。迷惑をかけてしまう」と状況的にも冷静になれなかった。
ようやく11打目でグリーン左奥のラフに運び、ウェッジで寄せて1パット。「もう一生、(がけ下から)上がれないんじゃないかと思いました。“ガッツ・13”でした…」とホールアウト後、苦笑いした。「(1ホールで)“10”という数字もちょっと記憶がない。ショックでした。難しいコンディションだったので最初は無難に行ければよかった」と肩を落とした。
自分のペースを取り戻すのに数ホールを要し、前半9ホールだけで14オーバー。途中で投げ出したくなるような展開を、声援が支えてくれた。地元岐阜県出身で、本大会のコースには知った顔も多かった。
「普段から応援してくださる方が付いてきてくださった。とにかくできるだけ少ないスコアで上がろうと。後半はもう20台で上がるつもりで、バーディだけを狙って逆に攻めました」と後半アウトで3バーディ、ノーボギー。今季2試合目のレギュラーツアー、初出場の「日本プロ」はほろ苦い結果に終わったが、「恥ずかしくないゴルフをしたいと思ったので、後半は“33”で回れたのかなと思います」と少し胸を張れた。(岐阜県可児市/桂川洋一)
<日本男子ツアー1ホールの最多ストローク記録>
42打/鈴木規夫 1987年「東海クラシック」9番(パー4) ※スコア誤記による
19打/立山光広 2006年「アコムインターナショナル」8番(パー3)
15打/島村正行 1985年「九州オープン」2番(パー5)
14打/I.H.ホ 2014年「日本プロ」18番(パー4)、堀之内豊 2005年「日本ツアー選手権」12番(パー4)、入野太 1989年「テーラーメイド瀬戸内海オープン」9番(パー5)