“最速”の日本プロ制覇なるか 杉浦悠太のアマ卒業後の変化は
◇国内メジャー第2戦◇日本プロゴルフ選手権大会 2日目(5日)◇富士カントリー可児C志野C(岐阜)◇7164yd(パー71)◇晴れ(観衆2655人)
史上7人目のアマチュア優勝を果たしてから間もなく8カ月が経つ。杉浦悠太は昨年11月国内男子ツアー「ダンロップフェニックス」を制して、すぐプロ転向。ゴルフを職業にしてから、現在まで「変わったことはあまりないですね。周りのプロゴルファーの先輩たちと話せるようになりました」と笑う。
わかりやすい変化をあえて挙げるなら、愛車をアップデートしたくらい。「ちょうど4月に届きました。前の車は相当長いこと乗っていたので、そろそろ替えなきゃというところで」。まだピカピカのミニバンは、転戦用の移動車としての役割が大半だ。
2月末からアジアンツアーに出場し、3月以降は日本ツアーに専念しているルーキーイヤー。ここまでトップ10入りが2回、賞金ランキング8位と上々の出来のようで、タイトルへの意識は失わない。国内メジャー第2戦で通算11アンダーの上位ターンにも特に驚くわけではない。「すごく難しかったですけど、きのうと同じように耐えられた」と淡々と予選ラウンドを振り返った。
この日は第1打を深いラフに入れた序盤2番でボギーを叩いてから挽回した。残り146ydの第2打を9Iでピンそば4mに付けた5番をきっかけに、前半2バーディ。後半は12番、17番と2つのパー5でいずれも2オン2パットとするなど、4バーディを奪った。
会場の富士カントリー可児クラブでは日大時代に1回、競技でプレーした経験がある。当時に比べて「いっぱい刻みました。(パー3を除く14ホール中)半分くらいは」とティショットの戦略が変わったのは、プロのセッティングだからこそ。2日間で1パットパーが12回と、粘り強さも光った。
“プロゴルファー日本一決定戦”への参戦はもちろん初めて。初出場初制覇はデータの残る1985年以降で4人(2021年/キム・ソンヒョン、15年/アダム・ブランド、09年/池田勇太、01年/ディーン・ウィルソン)しかいない。プロ転向から12試合目での本大会優勝となれば、16試合目だった池田の記録を更新して最速になる。(岐阜県可児市/桂川洋一)