海外優勝&賞金王へ 蝉川泰果「足りないのは成功体験」
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 事前(27日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7069yd(パー71)
1月のPGAツアー「ソニーオープン」は30位に終わったものの3打差4位で最終日を迎える見せ場を作った蝉川泰果。しかし、翌週「ザ・アメリカンエキスプレス」で予選落ち、「ファーマーズインシュランスオープン」64位、3月上旬の「プエルトリコオープン」49位と上位には絡めなかった。
バミューダ芝からポアナ芝に切り替わった時のアジャスト、2年連続の参戦でも手強かった「ファーマーズ―」の難コース・トリーパインズの“剛ラフ”…。「プエルトリコくらいからは『あれっ?』と思うようなミスもすごく多くて…」。プエルトリコでは移動に丸一日かかるような長時間フライトを経験し、「上半身もバキバキ。先週はケアに時間をかけました」と苦笑交じりに話す。
それでも、海外ツアー初優勝、日本ツアー賞金王という2024年の目標は変わらない。「自分に一番足りていないなって思うのは、試合での成功体験。やっぱり試合で結果を残すことが自分にとって一番自信につながるし、プレーにも結び付く」。昨年12月「日本シリーズJTカップ」優勝後の海外4試合で感じた収穫と課題を次の挑戦につなげるためにも、目の前の一戦一戦を勝ち切りたい。
昨年は4月「関西オープン」でプロ初優勝も、次のタイトルはシーズン最終戦と時間を要した。「コンスタントに勝てる選手が一番いい」と話す理想像を体現できれば、マネーキング戴冠もおのずと近づく。
「まず(日本で)結果を残して、やっぱり自信満々の状態で迎えて打ちのめされるのか、(勢いのまま)行けちゃうのかっていうのをもっと経験したい。周りからも『去年以上の成績を…』と見られていると思う。まず開幕戦、もちろん優勝を狙っていい形で終われるように」。日本ツアーのトップに突き進みながら、海の向こうへの闘志も変わらない。(三重県桑名市/亀山泰宏)