テレビマン志望からプロゴルファー ツアー7戦目の安森一貴が首位

◇国内男子◇～全英への道～ミズノオープン 初日（25日）◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部（岡山）◇7461yd（パー72）

25歳の安森一貴が1イーグル8バーディ、1ボギーの「63」をマークし、2位に4打差をつけて首位に立った。「63」は自己ベスト。「いやー、うれしいですね」とスコアボードの一番上に名前が載るのははじめての経験だ。

今年でプロゴルファーとしてのキャリアは5年目になるが、レギュラーツアー参戦はこれが7戦目。アマチュア時代も、プロの試合は2019年の本大会だけだった。

大阪府堺市出身で、大商大高時代は「大阪府高校選手権」で優勝、「関西ジュニアゴルフ」5位など成績を残したが、卒業するころにはプロに転身する気はなかったという。

「企業に就職するなら」と関西の名門大学・関西学院に進学して社会学を専攻。「社会学部はいろいろ幅が広いので、テレビやメディア系に就職しようと思っていた」と会社員生活を思い描いていたが、在学中に出場した本大会をきっかけに、「ツアーに出させてもらってプロになりたい」と方向転換を決めた。

「ツアーに出ているのはボクだけ」と、同大学出身の現役ツアー選手は安森だけ。22年末のQTで12位に入り、今年はリランキングが行われるまでの8月「フジサンケイクラシック」までの出場権を獲得。ここまで出場した3試合のうち2試合で予選通過を決めていた。

ロケットスタートも「まだ初日なので」と冷静に受け止めつつ、後半戦への出場権獲得に向けて「チャンスですね」と笑顔。上位でプレーし、ゴルフ界に母校の名を響かせたい。（岡山県笠岡市／谷口愛純）