勝率は“43.75%” 石川遼が理想とする「諸行無常」
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 3日目(1日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7062yd(パー71)
首位と7打差の5位から出た石川遼が2日連続となる「66」をマーク。通算14アンダーに伸ばし、星野陸也と並んで首位に浮上した。昨年11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」以来となるツアー通算19勝目を目指して残り18ホールに挑む。
出だしから6ホールはパーを並べる静かな展開だったが、「きょうは各ホールの中で一番難しいピンポジションに(カップが)切られていることが多かったので、そんなに焦りはなかった」と攻守のタイミングを冷静に見極めながらプレーした。前半7番で3mのバーディパットを沈めてチャンスをものにすると、9番でも110ydの2打目を52度のウェッジで2mに絡めてスコアを伸ばした。
後半は一転、10番で6mのバーディパットを沈めてからスコアの出入りが激しくなる。11番では3mのパーパットを外したが、12番(パー5)で216ydの2打目を5Iで8mに2オン。イーグルパットをねじ込んだ。その後は17番までの5ホールを3バーディ、1ボギーとし、最終18番は2mのパーパットがカップに蹴られてボギーフィニッシュとなった。
1イーグル6バーディ、3ボギーの内容について「素直にうれしい。悪いプレーはしていないし、これがコツコツと今まで積み重ねてきたもの。練習していることがある程度はできている」と評価した。2日連続で「66」を並べたことについては、「ピンポジションも、天気も、体の調子も変わる。全ては“諸行無常”じゃないですけど、ボヤッとでもいいので根幹となる部分がどっしりしていることが大切」。細かい枝葉は揺れても、軸となる幹がブレないことが大切だという。
最終日は、2年11カ月ぶりに勝利を挙げた昨季の「三井住友VISA―」で最終組をプレーした星野と、2015年大会覇者のマイケル・ヘンドリー(ニュージーランド)とのペアリング。「順位よりも、誰と回るかに興味がある。良い調子の3人で回れるに越したことはない。緊張感も高まる最後の18ホールなので、そういう人たちと回れるのはこれ以上ないこと」と胸を高鳴らせる。
「できることをやっていくしかない。自分がコントロールできる範囲内でやっていく。あしたの調子もあるし、それも見極めながら」。過去、最終日最終組に入ったのは32回で、その内14回で優勝を挙げている。勝率は43.75%。33回目の結果はいかに。(三重県桑名市/内山孝志朗)