“ウッズ”小林伸太郎が魅せた「完璧なショット」
2022/10/08 16:43
◇国内男子◇For The Players By The Players 3日目(8日)◇THE RAYSUM(群馬)◇7137yd(パー71)
ツアー初優勝を目指す小林伸太郎が放った完璧なショットに、同組ハン・リーが思わず声をあげた。「きょう、タイガー・ウッズじゃない?」
小林が4つバーディを奪って迎えた前半9番パー4だ。ティショットが右ラフ斜面に転がり、目の前の木がグリーンを遮る2打目。刻むか、狙うか。心のなかでつぶやいた。「狙えない状態だが、ここを通したらグリーン乗るんじゃないかと思った」
残り170yd、つま先上がりのラフから6Iでフックをかけた。3mにつけて2パットのパーセーブとすると、グリーン周りのファンから歓声をあびた。「本当に完璧なショット、ミラクルショットだったと思います。うまくいったのが奇跡」と振り返った。
地元・群馬県出身で、コースから車で15分の実家から通う新規大会。「小学校の同級生が来てくれたり、高校の後輩が来てくれたり、身内関係が来てくれたり」。さながら同窓会のような18ホールだった。
この日は7バーディ、1ボギーで13ポイントを獲得し、通算33ポイント。2位に5ポイント差のトップに浮上した。首位で最終日を迎えるのは2016年「マイナビABC」以来2度目だ。
ベテラン36歳は自身5度目の最終日最終組に気合を入れた。「まだまだ気を抜けない。イーグルひとつで追いついちゃう。自分のゴルフを突き通していきたい」。うれし涙で地元大会を締めくくりたい。(群馬県安中市/玉木充)