痛恨OBで「+3」 星野陸也は“魔の15番”で優勝争いから脱落
◇国内メジャー◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 最終日(5日)◇宍戸ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇7387yd(パー71)
「本当に残念です」。後続に2打差つけて単独首位から出た星野陸也は、優勝争いが佳境となった15番(パー5)で痛恨のトリプルボギーを喫した。ティショットを右に大きく曲げて球はOBゾーンへ。プレー可能な境界線を決める白杭からはみ出ているか、いないか。ひも状のものを使って同組の比嘉一貴らと念入りに確認したが、暫定球でプレー続行。グリーン手前のバンカーからの5打目でようやくグリーンオンするなどして「優勝」の2文字が遠のいた。
「(2組前の)大槻智春さんが13アンダーまで行っていたことは分かっていた」と前半にバーディを6つ奪うなどスコアを伸ばして逆転されたことは把握していた。14番を終えた時点で、星野は2打差の11アンダー。残り4ホールでスコアを伸ばさないといけないプレーが求められていた。
「何とかボギーで耐えたかったですけど、OBが予想外というか、立て直せなかったですね」という15番。17番では風を読み間違えて手前の池に落としてダブルボギーとし、通算6アンダー7位に下降した。
今大会までの賞金ランキングで有資格者を除く上位1人に付与される7月の海外メジャー「全英オープン」(スコットランド・セントアンドリュース)の出場権がかかっていた。「この試合で全英(出場)を確定できなかったのがすごい悔しい。最終日に伸ばせなかったことが勝てなかった原因かな。応援してくれた地元(茨城)の人に優勝という結果で恩返しできなかったのが悔しいですね。このコースで勝つことが目標でしたから、本当に残念」
ホールアウト後は子供から大人までサインを求めるギャラリー全員に丁寧に対応しながらも、書き終えた後は呆然とした様子でクラブハウスへと引き揚げていった。「全英」切符は逃したが、6月16日開幕のメジャー「全米オープン」(マサチューセッツ州ザ・カントリークラブ)に向けて気持ちを新たに旅立つ。(茨城県笠間市/石井操)