大型新人・河本力は初賞金「429万円」で奨学金返済へ
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 最終日(3日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7081yd(パー71)
昨年の予選会(QT)を前にプロ転向した河本力は、プロデビュー戦を通算9アンダー7位で終えて上々のツアースタートを切った。最終日は4バーディ、ボギーなしの「67」でプレー。「プロデビュー戦でこの位置でプレーできたのはすごく良かった」と振り返った。
1Wショットで310yd以上を飛ばすとあって、イーグルも狙える17番のパー5(518yd)でバーディを獲れないことが気がかりだった。ラストチャンスの最終日こそ「獲りたい」と意気込み、残り214ydの2打目を4Iでピン横10mにつけ、2パットでバーディとした。「何とか決められてめちゃめちゃうれしかったです」
今季は「大人のゴルフ」がテーマ。その成果は、初日、最終日と4日間のうち2日間をボギーなしのプレーで見せた。「自信になった」と経験値を上げて、獲得した賞金は429万円ナリ。今大会の出費を差し引いても大金が舞い込んでくるが、使い道は「まずは奨学金を返します」と大学時代に寮費や食費などのために故郷・松山市から借りたお金の返済に充てるという。
愛媛県松山市内で公務員をしている父・由一さんを大黒柱に、母・美由紀さんもアルバイトをして稼いでもらったおかげで、姉の河本結とともにプロゴルファーになることができた。ゴルファーに必要な車は姉の初優勝時のお下がりで「自分は裕福ではない」と自覚する。
次戦は予選会に挑んで資格を手にした「関西オープン」(4月14~17日/兵庫・よみうりカントリークラブ)に出場する。「これで満足せずに、もっと上を目指して努力していきます」。デビュー戦を終えた翌日から5月「アジアパシフィックダイヤモンドカップゴルフ」の予選会に臨み、さらに6日開幕の下部ツアー「Novil Cup」(Jクラシックゴルフクラブ/徳島)に向けて移動する。オフに蓄えたエネルギーを放出する。(三重県桑名市/石井操)