桂川有人「こんなに早く出場できるとは」初の全英切符に歓喜
◇国内男子&アジアンツアー◇SMBCシンガポールオープン 最終日(23日)◇セントーサGC(シンガポール)◇7411yd(パー71)
7月の「全英オープン」出場権を手にした23歳の桂川有人は「今でも不思議な感じですけど、幸せ。こんなに早くメジャーに出場できるとは思ってもいなかったのでモチベーションというか、やる気が出ました」と歓喜した。かねて「憧れの一番出たかった試合」と語っていた世界最高峰の海外メジャー、しかも今年は歴史あるセントアンドリュースのオールドコースが舞台。「自分のゴルフ人生の中で思い出になると思う」と喜びいっぱいだ。
最終組の1つ前の組から出た最終日は、上に3人、同スコア4位で並んでいる選手が2人、1打後ろに3人がいた。切符を手にできるのは資格を有していない上位4人のみ。し烈な戦いのなか、出だしの1番で160ydからの2打目を7Iで1ピンにつけてバーディを先行させた。
初日に右方向へと荒れがちだったショットを最終日には「完璧」といえる状態にまで持っていった。パー5の4番では255ydの2打目を3Wで2オンさせてバーディ、後半13番ではピン奥7mをねじ込んでスコアを伸ばした。
「全英」を意識したのは、終盤17番にあったスコアボードを見てから。「ゴルフは最後の最後まで結果が分からないスポーツ。最後までどのようにプレーできるか」と気を緩めることなくボギーなしの「68」で回り、通算10アンダー2位に食い込んだ。
大会前は寒い日本で思うような調整ができていなかったことから「どこかで不安な自分」がいたという。それでも「やってみたら楽しかったし、うまくプレーできたので来て良かった」。開幕前にシンガポール政府が特別ビザの発給を停止したため日本ツアーから多数の選手が出場できず、日本ツアーの賞金加算対象から外れたが、得るものは大きかった。
今後は国内初戦の「東建ホームメイトカップ」(3月31日~)前に、ツアー競技外の「岐阜オープン」などでさらに試合勘を養うつもり。「今回は賞金が加算されないですが、東建まで少し空くので、それまでに調整して日本でも優勝争いをしたい」と意気込んだ。