石川遼は「現実」受け止め 今季最高の2打差スタート
◇国内男子◇アジアパシフィックダイヤモンドカップゴルフ 初日(13日)◇相模原ゴルフクラブ 東コース(神奈川県)◇7298yd(パー72)
石川遼が2アンダー11位ながら首位と2打差につけ、2020―21年シーズンでは“最高”の滑り出しを見せた。
3バーディ、1ボギーの「70」という上々のスコアには釣り合わない、フェアウェイキープ率42.86%(部門別56位タイ)、パーオン率38.89%(同89位タイ)のスタッツ。「フェアウェイキープもパーオンもしていないですけど、その2つの数字の悪さの中では、そんなにストレスはなかったかな。シンプルなアプローチを残して、そこから拾い続けてという展開。すごく難しいアプローチは残っていなかった」と疲労感は薄かった。
1Wを使わなかったが、いきなり右の林に入った出だし10番。花道まで低く出し、難なくパーを拾ったスタートが一日を象徴していた。ホールごとに一様な狭さのフェアウェイと、好調とは言えない自らのショットの状態。ある程度ラフにも入れてしまう現実を受け止め、素早くディフェンスに徹した。右奥にこぼれた14番(パー3)を寄せワンでしのぎ、左ラフから花道に置いた15番はあと少しでチップインというパー。
「アプローチに頼って頼って、という感じになってしまった」と素直に振り返りつつ、「自分の望む、理想的なゴルフではなかったですけど、ショットが良くないときのためにアプローチがある」とも言った。
3つのバーディはいずれもパー5。あえてティショットで1Wを握らずにフェアウェイを捉え、3打目を6mほどにつけた18番を含め、ロングホール攻略は及第点。「パー4でチャンスを全く作れなかった。ティショットがあまりうまくいかなかったので、(パー4の)攻め方がうまくいかなかった。そこは修正したい」。ラウンド後は再び理想の追求に思考を切り替えた。(神奈川県相模原市/亀山泰宏)