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「すごい試合だった」大学生ルーキー決戦 金谷拓実が牽引する新世代

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 最終日(22日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎)◇7042yd(パー71)

「すぐに2勝目、3勝目を挙げていかないと認めてもらえない。そのために準備をしてきたので、早く2勝目ができて嬉しいです」。2019年11月「三井住友VISA太平洋マスターズ」でアマチュア優勝を果たした金谷拓実が、プロ転向後3試合目(※海外1試合除く)で初優勝。同2試合目でプロ初優勝を飾った東北福祉大の先輩・松山英樹の背中を追うように、その階段をまた一歩駆け上がった。

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72ホール目の最終18番(パー5)。フェアウェイからの3打目を引っ掛けた金谷は、振り上げたクラブを叩きつけるそぶりを見せたが、次の瞬間その怒りは鎮めていた。「ショットの調子はあまりよくなかった」というフェニックスでの戦い。何度も松林やラフに行く手を阻まれて、決めきれないパットも多かったが、気持ちだけは切らさなかった。

1打差を追った最終日も、前半はなかなかスコアを伸ばせなかった。8番は3Wショットを左の松の根元に打ち込み、2打目は後方に戻すのが精一杯。その2打目もダフリ気味で数ヤード先のラフに止まったが、3打目を3mにつけてパーセーブ。ぐっと右拳を握り締めた。

首位を走る日本ウェルネススポーツ大3年の石坂友宏が12番でバーディを奪い、サンデーバックナインで3打差をつけられた。だが、15番で5mを決めて再び2打差に食らいつくと、続く16番はグリーンエッジから5ydを沈めて連続バーディ。石坂が同ホールで1.5mを外してボギーとし、残り2ホールでついに首位に並び立った。

最終組で回った大学生ルーキー同士の金谷と石坂。首位に並んで迎えた18番では、2オンを狙った石坂が、グリーン右の松の後ろに打ち込みピンチとなったのに対し、2打目を刻んだ金谷はフェアウェイからの第3打。だが、ミスショットでチャンスに付けられず、石坂もかろうじてパーセーブ。両者によるプレーオフにもつれ込んだ。

プレーオフ4ホールはどちらが勝ってもおかしくない展開。だが、最後は根負けをしたかのように石坂がティショットを松林に打ち込んだ。ウィニングパットはわずかに30cmほど。このパットを沈めてプロ初優勝を決めた金谷は両手を挙げてバンザイ。「すごい試合だったので、とっさに出ました」と照れ笑った。

偉大な先輩、松山の足跡をなぞるような活躍ぶりだ。世界アマチュアランク1位、アマチュア優勝、ルーキーイヤーの優勝と、名選手が歴代優勝者に名を連ねる伝統のダンロップフェニックス制覇。この勝利で賞金ランクも3位となり、来年まで続くシーズンでのルーキーイヤー賞金王も視野に入れる。

22歳の大学生プロの周りでは、今大会で優勝を争った石坂や、8位でローアマを獲得した米澤蓮(東北福祉大3年)や中島啓太(日体大2年)のような若手も数多く才能を発揮しはじめている。「いまはプロとアマの垣根はなくなってきている。ただ、強い人が勝つ」と金谷は言う。その先陣を切る金谷のプロ初優勝で、若者たちの競争はより激化していくはずだ。(宮崎市/今岡涼太)

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