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キャディとフィアンセが明かした連続賞金王・今平周吾の胸の内

◇国内男子◇日本シリーズJTカップ 最終日(8日)◇東京よみうりカントリークラブ(東京)◇7023yd(パー70)

覚悟を決めた一打を前にふたりは笑っていた。1打リードで迎えた最終18番(パー3)、強烈な下りの1mを残し、今平周吾は信頼する相棒に言った。「入るか、入んないかっすよね」。パーパットはカップの左に外れ、返しも決めきれずに今季3勝目を逃したが、柏木一了キャディは、若きボスの竹を割ったような性格を「らしいな、と思いました」と振り返った。

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選手と同じように、決めきれなかったパットは「攻めた結果のミスなのでしょうがない」と述懐した。71ホール目まではプラン通り。「この試合はやっぱり最終日に追い上げた選手が勝つ。我慢をして、後半の距離の短いホールで(積極的に)行けばチャンスはある。そういう流れで行きましょうと話していた」という。

賞金王を獲ったこの2シーズンの今平を比べ、「話をして、お互いに“噛みしめて”できるようになった」というのが率直な印象だ。「飛距離も伸びて、技術も当然上がっている。2年連続で獲れるだけのものがある。ただ、以前はピンしか見ていなかったところが今年は変わった」。この日の15番(パー3)、第1打でグリーン左奥に切られたカップを狙いすぎず安全策をとった。「13番でバーディが来て、安全に行けるよね、と。チャンスは17番(短いパー5)にあるんだから」。マネジメントの強弱はまだ学んでいる最中でもある。

今平の立ち振る舞いは多くの人の目にはいつも冷静沈着なように見えても、側近のスタッフたちにとっては必ずしもそうとは言えない。2日目、3パットボギーを喫して4番(パー3)、パターでキャディバッグをたたいて悔しがった。ゴルフにかける思いは人一倍。「(感情を)表には出さないけれど…ロッカーに帰ったら、コースとは違う。伸びしろはまだまだある。来年も海外で揉まれてきてほしい」と期待を寄せる。

フィアンセの若松菜々恵さんは、今季海外も含めほぼ全試合に帯同した。最終戦の結果に「本人は優勝して決めたいと思っていたはずなので、悔しいかもしれませんけど、賞金王おめでとうございます、という気持ちです」と将来の伴侶を思いやった。

賞金王争いが最終戦までもつれたことで、今平にも多少なりとも心境に変化があったという。「私にも普段通りに見えていましたけど、本人が(大会中に)『QTの最終日みたいだ』と言ってきて。そんなに緊張していたなんて気づきませんでした」と明かす。「日本では常に上位で戦っていて、疲れもあるだろうし、(優勝争いの)ストレスもあると思うんです。『疲れてるなら言ってね』と伝えているんですが、何も言わないからわからないんですよね(笑)」

口数は少なくとも、気にかけてくれる先輩も多い。それは実力があってこそだ。「来年はさらに上を目指して、海外の試合でもしっかりできるようにと考えていると思います。(メジャーで結果を残せなくて悔しい時期も)谷口徹さんも食事に誘ってくれて『将来のプラスになる。焦るな』と話してくれて。本当に皆さんには感謝しかありません」(若松さん)。“AON”と片山晋呉以来、史上5人目の2年連続賞金王はまだ発展途上だ。(東京都稲城市/桂川洋一)

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