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涙の2年ぶりV 大砲チャン・キムは初の日本メジャー制覇から“ZOZO”へ

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 最終日(20日)◇古賀ゴルフ・クラブ(福岡)◇6817yd(パー71)

思わず涙があふれ出た。ドライビングレンジでプレーオフに備えていたチャン・キムは、優勝を知ると左手で顔を覆う。2年ぶりとなるツアー4勝目は、苦難の時期をフラッシュバックさせた。難攻不落の古賀GC。18番で5mのバーディパットを沈めて最終ラウンド「67」をマーク。通算1オーバーで抜け出し、塩見好輝堀川未来夢の終盤の後退から日本のメジャー大会を初めて制した。

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3勝をマークした2017年、キムは背中の痛みを訴え賞金王争いを演じていた終盤戦を回避した。故障は深刻化し「何もできず、病院にいる期間も長くて友人に会うことすらできなかった」という。ことし1月の「SMBCシンガポールオープン」で不安を抱えたまま復帰。時間の経過とともに肉体もゴルフの調子も整えてきた。

賞金ランク7位で迎えた今週、相手は6817ydという短く、狭く絞られた18ホール。2008年大会で優勝した片山晋呉は1Wをキャディバッグから抜いてプレーした。当時片山をサポートしていた現マネージャーからその事実を耳にし、練習ラウンドはティショットで3W、ロングアイアン中心のマネジメントを考えたが、次第に積極策をとることを考えた。

ドライビングディスタンス部門をダントツでリード(平均319.57yd)する日本ツアーで一番の飛ばし屋だ。「僕はトラブル(木々やハザード)を越えていくことができる」。最終ラウンドでは1Wを実に10回握った。無欲を貫き、リーダーボードを見ないままプレー。72ホール目は「バーディにすればトップ3に入れると思って打った。スコアを見ていたら心境も変わったと思う。逆に見ないでよかった」と振り返る。最終ラウンドのスタート時点では5オーバー17位。トップとの8打差をひっくり返したのは、ツアー記録に1ストロークに迫る大逆転劇だった。

「今までの苦しみを考えると、大きな意味がある」。ランキングは一気に1位に浮上し、2年ぶりの賞金王争いに再び足を踏み入れた。次週は日米ツアー共催「ZOZOチャンピオンシップ」に参戦。「人生を変える一週間になるかもしれない。この優勝で自信を大きくすることができた」。日本ツアーの誇る大砲が、さらにビッグなタイトルを狙っている。(福岡県古賀市/桂川洋一)

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