女子プロトーク

ヨネックスを使い続ける理由(ワケ)

2024/08/10 05:00
ヨネックスと共にゴルフ人生を歩む

新潟が生んだヨネックスは、ゴルフだけでなくテニスやバトミントンの用品も生産する世界に誇るスポーツメーカーだ。若林舞衣子はジュニア時代から今日(こんにち)に至るまで、一貫してヨネックスを使用している。「ヨネックスのモノ作りへの信頼と社員の方との絆(きずな)があるから、今の自分がある」という。さかのぼること高校卒業の頃、ヨネックスからは異例の「契約」という形で話を持ちかけられた。まだプロでもない自分に対して、そこまで思いを持って接してくれたことへの喜びは今でも覚えている。プロになってからも常に真摯(しんし)に向き合い続け、自分の意見や要望に耳を傾けてしっかり調整してもらっている。十年以上にわたるサポートの中でぶつかることもあったが、それは絆という言葉に変化していった。


師である岡本綾子はある日こんなことを言った。「私はいまだにメーカーさんへの恩返しができていない」。岡本もまた、メーカーを一貫して変えてこなかったプレーヤーの一人だった。ゴルフ用品というモノでつながっている関係のようで、実は人と人とのつながりの上に成立している。それを重んじられない者は“プロ失格”であると。若林のキャディバックには、積み重ねてきた愛と思いも込められている。