こだわりと意思は強く
2024/05/03 05:00
高橋美保子は福島市内で和食店を営む両親の長女として生まれた。小学生の頃ゴルフ好きの父に連れられて行った近所のゴルフ練習場で岡田兆男(おかだ・よしお)プロのレッスンを受けたことがきっかけとなり、本格的にゴルフを始める。宮城県の名門・仙台育英高に進学、同じクラスには星野英正がいた。JGAナショナルメンバーに2年連続で選出されるなどアマチュア時代に輝かしい戦績を残し、3度目のプロテストで合格。2002年アピタ・サークルK・サンクスレディスにてプロ初優勝を遂げた。ツアー通算3勝。
ツアープロの中でも、グローブをしない少数派プレーヤーである。ゴルフを始めた頃、たまたま周りに誰もグローブをしている人がいなかったためなのだが、“スタイルを貫き通す意思”がそこから垣間見える。順位や周囲からの見え方を強く意識したことはなく、一瞬一瞬、一打一打を常に集中してプレーするスタイルを決して変えない。そのこだわりの強さが、自分のゴルフの唯一の強みだと振り返る。素手で戦い続けてきたゴルファーの手は温かかった。