2017年8月のマンスリーゲスト 川岸史果
「Hot Shot with GDO」2017年8月のマンスリーゲストには川岸史果プロを迎え、全4回でお届けする。
1994年10月13日生まれの22歳。“怪物”と呼ばれた川岸良兼プロと、日本女子アマで優勝経験のある麻子プロを両親にもつゴルフ界のサラブレッド。昨年、4度目の正直でプロテストに合格し、開幕戦でいきなり優勝争いをして大型新人ぶりを印象づけた。
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第1回 「プロテストと関節ねずみ」
昨年のプロテストの指定練習日に、今まで感じたことのない激痛に襲われた。「なんでこんな時に……」と病院に駆け込むと、以前転倒して骨折した際の欠片が関節内で動き回っており、「関節ねずみ」と診断された。最終日を迎え、痛みとの闘いとなったが、合格圏内とは程遠かったにもかかわらず、不思議と落ちる気がしなかった。結果は猛チャージの65で見事合格。
台湾女子ツアーのQTを受けたり、フィリピンオープンに出場したりとアジアでの武者修行の経験が自信となり、以前のように不安から崩れることがなくなった。
2016年12月に内視鏡手術を受け、開幕戦の2週間前まで足が痛くて歩きのラウンドができなかった。予選を通ればいいくらいのテンションで臨んだ「ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」でいきなりの優勝争いで注目を集め、その後も好調をキープ。試合がなかった時期が長かったので、ギャラリーに応援してもらえる喜びをかみしめている。
第2回 「両親はプロゴルファー」
小さい頃は水泳とテニスをしていて、父親が週末にどこかへ出かけていくのは知っていたが両親がプロゴルファーだとは想像もつかなかった。姉が中学1年生でゴルフを始めたのがきっかけでついていったのが小学校5年生のとき。いきなりドライバーで250ヤードを飛ばし、曲がりはするものの、楽しいと感じた。
2011年の「全国高等学校ゴルフ選手権」で優勝し、大会史上初となる父、母、子で日本一となる快挙を達成。注目が集まるたびに、両親の話題がでるので、偉大なプロゴルファーであることをじわじわと知ることになる。
一発で受かるものと思っていたプロテストに不合格。その後も2回、3回と落ち続け、今まで一切悩んだことがなかっただけに、ぶち当たった壁は大きかった。出場する試合がすくなかったことが逆に功を奏し、徹底的にオーバースイングを治すスイング改造に取り組み、ドライバーイップスから脱却。見事4回目の正直でプロテストに合格した。
第3回 「飛ばしは遺伝!?」
クラブ、ウェア、シューズ契約は、両親が契約しているミズノ。ゴルフを始めたときからお世話になっているが、まだ聖地とされる養老工場はいったことがないのでオフになったら行ってみたい。
得意クラブはショートアイアン。ドライバーは飛ぶがよく曲がっていたので、林に入ってしまい、そこからアイアンショットを曲げて脱出しなくてはならず、そのうちに技が磨かれていった。ドライバーは当たると270ヤードを超えるが、飛ばそうと思ったことはない。水泳とテニスをやっていたので基礎体力があったことに加えて、両親の遺伝もありそうだ。
ゴルフウェアはもちろんミズノだが、青や水色などの地味な色が好みで、父親から見栄えをよくするために「もっと派手な色を着たほうがいい」とアドバイスがあった。最近はもっと目立つために赤や黄色のウェアを着るようにしている。
第4回 「趣味は掃除とお風呂」
掃除が趣味で、試合から帰るともっぱらリフレッシュも兼ねて、整理整頓をしている。遠征中はけがをした足のケアを兼ねて、近くの温泉やスーパー銭湯にいって母親と一緒にリラックス。
特技はいつでも美味しくご飯を食べられることと、すぐに寝られることだ。お風呂好きだけあって、はまっているのが入浴剤やボディーソープ。最近は、ラッシュで買ったサッパリとしたオレンジの香りがお気に入りだ。
2歳上の姉は、試合にでると前後の組の人たちと仲良しになって連絡先を交換してしまうほど外交的だが、自分は内向的でマイペース。まわりがあまり気にならないのでプロゴルファー向きの性格だと思っている。
両親がプロゴルファーなので注目されることが多いが、まさかプロテストに合格した翌年に、こんなに活躍できるとは想像していなかった。ゴルフで一番楽しいのは優勝争いをしているときで、充実した毎日を過ごしている。