インサイドストーリー@2013 PGAマーチャンダイズショーレポート ~ナイキ編 part1~
全米プロゴルフ協会(PGA)が主催する世界最大のゴルフ ショー、「2013年PGAマーチャンダイズショー」にて、GDO編集長が普段聞けない「インサイドストーリー」を話題のブランドのキーパーソンに突撃取材!
●ナイキゴルフ CEO シンディ・デイビス
米国事業のジェネラルマネージャーとして、ナイキゴルフの売上拡大に貢献したことが評価され、2008年にナイキゴルフの社長に昇格。ナイキゴルフに入社する前は、ゴルフチャンネルの上級副社長を務め、またアーノルドパーマーゴルフ社及びLPGAで様々な経営レベルの仕事に従事していた。
GDO「ロリー・マキロイと契約にいたった経緯、なぜ彼なのか、そして彼に何を求めるのか教えてください」
シンディ「彼は子供のころからナイキブランドに慣れ親しんでいました。彼にとってのヒーローが、常にタイガー・ウッズであることも、皆さんが良く知っています。なぜ彼だったかと聞かれたら“世界でNo.1のプレーヤーだから”と率直に答えます。スポーツファンを楽しませる本物のアスリートですし、ゴルフゲームをもっと面白くするためにマキロイの存在は欠かせないのです。私たちの役割は彼がベストを尽くすために最高の商品を提供することです。もし我々が最善を尽くせば、昨年同様、彼はゴルフコースで素晴らしい成績を残すことは間違いないでしょう。今年の彼のパフォーマンスの結果をみるのが楽しみでしょうがありません」
GDO「タイガー、マキロイの他にもニック・ワトニー、カイル・スタンリー、トービヨン・オルセン、ノ・スンヨルなど、多くのアスリートがナイキのクラブを新たに使用して試合に臨みます。ラッセル・ヘンリーはツアールーキーにもかかわらず早くも1月に行われた「ソニー オープン IN HAWAII」で初タイトルを獲得しました。ナイキゴルフにとって、この1年で成し遂げたいことは何ですか」
シンディ「“改革”という一言につきます。全てのカテゴリーにおいて今まで存在しなかった商品をゴルファーに提供します。この商品は一夜にしてできた訳ではなく、何十年もの年月と投資を行い、開発チームが一丸となって造りだしてきたものです」
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GDO「長期的なビジョンを教えてください」
シンディ「常にNo.1を目指すことです。ユーザーの必要としていることを読み取り、実直に商品を開発していけば、おのずと結果がついてくると信じています」
GDO「ナイキゴルフにとって日本市場をどのように考えていますか。どの程度重要性があるのでしょう」
シンディ「我々にとって必要不可欠な存在です。米国に続き、世界で2番目のゴルフマーケットですし、とても重要視しています。日本マーケットに対応するチームを強化しているので、ゴルファーがもっと満足できるような商品を提供できる可能性を十分に秘めていると確信しています。ナイキゴルフとして優先順位を高め、ここ数年でかなり積極的なマーケティング活動を行いますので是非期待してください。日本のゴルファーは知識が豊富で、何が欲しいか、何が必要かをとてもよく知っています。その要求にこたえる商品を提供していきたいと考えます。現在、日本のシェアがグローバルでどの程度のシェアかは、会社の方針で明らかにはできませんが、とても大きな潜在マーケットがあることは明らかです。」
GDO「多くのゴルファーはナイキゴルフをマーケティングにとても優れた会社だと認識していますが、商品についてはあまり深く理解をしていないように思いますが」
シンディ「我々は改革するための会社なのです。どんなに素晴らしい広告を露出しても、話題を提供しても、商品が素晴らしくない限りは消費者に認められることはありません。どのように表現したらユーザーの話題になるか、ということに関して得意分野であることは確かです。しかしながら、常に改革をおこない、良い商品が無い限りは話題になるストーリーも描けないのです」
GDO「多くの商品を販売するための戦略はありますか」
シンディ「特別なことは全く考えていません。ゴルファーは洞察力があり、小手先の戦略は意味の無いことです。彼らが必要なことは何かと考えて、提供してく、その繰り返しです」
GDO「どうもありがとうございます。ジャパンゴルフフェアにいらっしゃるそうですね、またお会いできることを楽しみにしています」
シンディ「ありがとうございます。日本には何度も行っていますが、また訪れることができることが、本当に今から楽しみです」