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特価品増加で市場縮小と予測

2010/06/07 15:00

矢野経済研究所はこのたび、2009年度及び2010年度(予測)のゴルフ用品市場に関する調査結果を発表した。同社によれば、2009年度のゴルフ用品国内出荷市場規模は前年比91・8%の2572億3000万円と大幅に縮小する見込みという。

ゴルフ用品市場の中でも36・2%の出荷規模を占めるゴルフクラブは、2009年の国内出荷市場規模が前年比84・2%の932億1000万円と大幅に縮小。値引き販売の構成比が増加していることや、ゴルフクラブのなかでも「ウッド(ドライバー)」の買い替え需要の鈍化(長期化)と高反発規制施行前後の特需の反動減から大きな落ち込みとなったという。

ちなみに、飛距離特化型を謳った高反発モデルは規制後、中古市場で売買されるケースがほとんどだが、中には新製品を出すメーカーもある。さる地方のゴルフショップでは、「相変わらず需要は多い。一部のメーカーしかニューモデルを販売していないので購入者の人気が集中する傾向が顕著です」ーー。いまだに高反発モデルを欲するユーザーは多いと市場性の一端を紹介する。

矢野経済研究所によれば、2010年のゴルフ用品出荷市場規模は、前年比97・8%の2514億8000万円になると予測。同年も特化販売品の構成比が上昇を続けており単価下落が進行、マイナス幅は縮小するもののゴルフ用品市場は引き続き厳しい環境下に置かれていると締めくくっている。

ゴルフ用品市場、とりわけゴルフクラブは完全なデフレスパイラルに陥っている。この現状を打破するには、正確な末端需要の把握とユーザーが本当に欲する製品開発、そして販売店との取り組みをさらに強化する必要があるだろう。