女子アマ仕様のオーガスタ 「マスターズ」と比べて難しさはどうだった?
◇女子アマチュア◇オーガスタナショナル女子アマチュア(6日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇6365yd(パー72)
「マスターズ」の会場であるオーガスタナショナルGCは2019年、初めて女子アマチュア大会を開催した。世界から72人が出場し、近隣コースでの36ホールの予選ラウンドを通過した上位30人が、翌週に男子メジャー第1戦を控える夢舞台でプレーした。
世界の一流男子選手と、トップレベルにあるとはいえ女子のアマチュアではやはり、パワーに違いがある。「マスターズ」は今年、11日(木)の開幕を前に5番ホールの距離を40yd伸ばす改造を施し、18ホールの総距離が7475ydになった。この日行われた女子大会は1110yd短い6365ydだった。各ホールのヤーデージとその差、平均スコア(難易度)は下の表の通りだ。
大会ではほとんどのホールで、マスターズ時よりも前のティエリアを使用した。ホールヤーデージで差が小さかったのは、3番(パー4)と12番(パー3)。最も差があったのは7番で、男子よりも120yd短かった。5つのバンカーがグリーンを囲み、パットも極めて難しいパー4だが、この日は14のバーディが出て、平均スコアは「3.66」。18ホールで最も易しいホールとなった。
2番目に距離の差があったのは、“アーメンコーナー”の入り口である11番(パー4)。ティは男子メジャーよりも105yd前に出され、平均スコアは「4.03」。1942年大会以降の記録を蓄積しているマスターズで2番目の難度を誇るのに対し、女子アマでは13番目だった。
マスターズで、これまでの最難関ホールは10番(平均「4.31」)。左ドッグレッグ、打ち下ろしのパー4で、左サイドに激しく下るグリーンが特徴的だ。女子アマでも「4.56」と最難関になった。1ラウンドトータルの平均がマスターズ「74.08」、女子アマ「73.56」と大きな差が出なかったことも興味深い。
関係者によると、この日のティマークが設けられたエリアは、一般的な男性アマチュアがプレーするものに近いという。
テレビで見るオーガスタと、プレーするオーガスタでは難ホールの印象が違うかもしれない。まあ、それを体感できる日がわが身に訪れることはないのだが。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)
■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw