2011年 オメガミッションヒルズワールドカップ

ワールドカップの開催国は固定が良い!?

2011/11/28 08:52
地元中国組のホールアウト時は上段のVIP席からも人が溢れていた

「オメガミッションヒルズワールドカップ」が2年ぶりに開催された。2007年から中国の深センで3年間開催されていたが、前回09年大会を終えて今後は2年に1回の開催にすることが決定した。世界中のツアーで戦う選手たちのスケジュールを考慮すれば、毎年開催する必要もないという判断は納得がいく。

大会前日の夜には、敷地内のメインホテル前で盛大なオープニングセレモニーが開かれた。世界各地からゲストを招き、選手関係者を合わせれば1000人近い人が参加する一大イベントとなった。さらに、大会期間中も一般ギャラリーをはるかに上回る数のゲストがホテル内に大挙し、最終日の表彰式は中国のお祭りのような賑わいに圧倒され感動さえ覚えた。

しかし、今回のワールドカップを取材する上で少し違和感を持つ部分もある。国旗の掲揚、国歌の吹奏などのセレモニーはテレビ中継でも流され、ウィナーズジャケットは黄金に輝く人民服が贈られた。主催するミッションヒルズとしては中国らしさを前面的に出しているのだが、過去4大会連続での中国開催ということもあり、毎回華やかさが増していると聞く。次回以降も中国の海南島で開催が決まっているため、その傾向は続くことだろう。

従来のワールドカップは、毎回、開催国を変えて行われてきたため、選手たちもその国ごとの催し物や風習などを楽しむことができた。過去56回の歴史の中で、日本でも3度開催されている。2001年、御殿場での大会に出場したスペイン代表のセルヒオ・ガルシアは、以来日本を気に入り、何度も日本の試合に招待出場するようになった。選手も出場することを楽しみにし、そして開催国となった選手は他国に負けぬよう一層気合いも入るはずだ。世界一を決める大会だからこそ、以前のように毎回会場を変えて行われる方が新鮮さを味わえるのではないだろうか。(中国海南島/本橋英治)

2011年 オメガミッションヒルズワールドカップ