米国女子ツアー

盛り上がりを見せた最終日は、翌年への期待を高めた

2006/12/17 18:00
優勝決定の瞬間。キャディと抱き合って喜ぶS-H.リーとチームアジアの面々。グラナダはキャディの母と共にグリーンを去る

最後は1ポイントを争う接戦となったレクサスカップ最終日。J.グラナダとS-H.リーの若手対決を残して、チーム・インターナショナルとチーム・アジアのポイントは同点で並んだ。両チームの選手が応援に駆けつけ声援を送る。リーの2アップで迎えたドーミーホールの17番、2打目をグリーン右のバンカーに入れたグラナダは、そこからあわやチップインバーディのスーパーショットを放ってギャラリーの喝采を浴びる。一方、グリーン左6mに乗せたリーは、プレッシャーの掛かる中、10cmに寄せる見事なパット。これにグラナダがOKを出し、チーム・アジアの大会初優勝が決定した。

この日は雷雨による2度の中断をはさむなど、決して天候には恵まれなかった。だが、両チーム・各選手の健闘によって、大会はドラマチックに幕を閉じた。日本の女子ツアーだけでなく、世界的にも女子ゴルフ人気が高まっていることは、大会の雰囲気でも感じられる。

試合終了後は、選手・関係者を招いての盛大なディナーパーティが開催された。その席で、大会のメインスポンサー・レクサスの幹部は、この大会をゆくゆくは1年のツアーを締め括るビッグイベントにしていきたいと、将来の展望を述べている。

大会期間中、横峯さくらはチーム・アジアのキャプテン・グレース朴に、「ちょっと韓国選手が多すぎると思うから、来年は日本人をいっぱい連れて来てね」と言われたそうだ。確かに、日本からも宮里藍大山志保など、人気・実力とも上位の選手がより多く出場すれば、日本での注目度も随分と違うだろう。

今回現場に行って感じたのは、スポンサーのこの大会に掛ける強い意気込みと、イベント自体の面白さ、すなわちこのイベントの将来の大きな可能性だった。ちなみに、来年の同大会はオーストラリアで開催されることが、今日明日にでも発表されるはずだ。(編集部:今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka