2022年 LPGAメディヒール選手権

渋野日向子が留学生に与える夢

2022/10/09 06:15
みんなの思い出を作っている

◇米国女子◇LPGAメディヒール選手権 2日目(7日)◇サティコイGC(カリフォルニア州)◇6551yd(パー72)

「やっぱり、すごいな」とバックナインに入った渋野日向子のティショットをうれしそうに見送った。大会ボランティアの下地智子さんはカリフォルニア州の短大に通う1年生。午前組のスコアラーを務めた後、渋野のプレーを見るために再びコースに出た。

初めて渋野を見たのは昨年の「ANAインスピレーション」。中学生のころから米国に留学しているが、まだゴルフに本腰は入れていなかった。進路に迷う中、さまざまなスポーツに興味を持って見に来た試合のひとつだった。

ギャラリーとして見た渋野は初日イーブンパー、2日目は2オーバーで予選落ちした。それでも当時の姿が強く印象に残っている。「スコアがあまり良くなかったのに、試合が終わって取材を受けて、全員にサインしてからずっと練習していた。すごいなと思いました」。レキシー・トンプソンモリヤ・ジュタヌガン(タイ)らトップ選手の活躍とともに、そんな渋野の姿が目に焼き付いた。

「そのときに、そういうプロの姿を見たことが大きいかも」と現在はゴルフ部に所属。「どうなるか分からないけど、もっと強いところに行きたい」と強豪ゴルフ部のある学校への転入を目論んでいる。

ボランティアとして参加した今年は、渋野と少し言葉を交わす機会もあった。「最初は緊張で手が震えて…」と話していた矢先、ラウンド中の渋野が下地さんに気付いて「おー!」と親しげに手を振った。「いつか、一緒に合宿とかできたらいいなあ」と野望を抱き、今年は余裕で予選通過した渋野のプレーを楽しそうに見て歩いた。(カリフォルニア州ソミス/谷口愛純)

■ 谷口愛純(たにぐちあずみ) プロフィール

1992年生まれ。社会部記者、雑誌の営業その他諸々を経てGDOに入社。ゴルフは下手すぎて2017年に諦める。趣味は御朱印集めと髪色を変えること、頭皮を想って最近は控えてます。

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