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「東京・金」の夢破れた畑岡奈紗 ツアー5勝目でリスタート

◇米国女子◇ウォルマート NW アーカンソー選手権 最終日(26日)◇ピナクルCC(アーカンソー州)◇6438yd(パー71)

東京五輪で金メダル」。アマチュア時代に描いた夢は8月、はかなくも散った。「自分のプレーが最後までできなかった」。結果は9位。畑岡奈紗は直後のオープンウィークに4、5日、クラブを握ることができなかった。茨城の実家にいる愛犬、トイプードルの「アポロ」と「ステラ」を思い浮かべて言う。「2匹には、すごく助けられている部分があります」

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霞ヶ関カンツリー倶楽部での戦いを終え、ツアーはすぐに再開。2週後のメジャー「AIG女子オープン」(全英女子)のあいだも、「悔しさが残っていた」と明かす。「やっぱりオリンピックは今年の一大イベントで。長年の目標だった金メダルも達成できなくて本当に悔しかった」。その様子は2017年の米ツアー進出からずっと一緒に転戦していた母・博美さんからすれば、手に取るようにわかった。

「たぶん、相当“来ていた”と思います。ずっとオリンピックを目指して来て、そこに目がけてやってきて、いろんな方のサポートも受けてきましたから」。心から待ち望んだ舞台で、力を発揮できなかった現実を22歳が受け入れられただろうか。すんなり行くはずがない。「私がこれだけそう思うのだから、奈紗は相当だったと思う」

毎日の食事づくりを担当する博美さんは、海外遠征を繰り返すあいだ、愛娘の心情を思いやりそっと見守ってきた。「言葉にすると気にしてしまう。(自分では)半分、オリンピックがすべてではないんじゃないと思いながら接しています」

母子のあいだに特別な“ミーティング”はない。そんな母の思いに呼応するように、畑岡は「ずっと引きずっていてもしょうがない。まだまだメジャー優勝とか目標はあるので、それに向かって気持ちを切り替えるしかない」と再び練習に打ち込むようになった。

3年前に悲願の初優勝を挙げたアーカンソー。その1年前、2017年には同年限りでの現役引退を直前に発表した宮里藍さんに、一緒に練習ラウンドをしてくれるようお願いした場所でもあった。「この思い出深いピナクルCCで2勝目することができてすごくうれしい」。次の夢に向かうリスタートの地点として、ここはふさわしかった。(アーカンソー州ロジャース/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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